そういえば、吹奏楽部が苦手だった

最近は「ブラック部活」という言葉が巷に知られるようになり、中学生高校生の部活漬けが問題視されている。

確かに、部活動による長時間の拘束は学業の妨げになるだけでなく、読書などの文化的活動の時間の妨げになる。

部活動に長時間拘束されて、夜遅くまで部活動をやって帰宅すれば、疲れ果ててしまい、勉強時間はおろか、本を読む時間を捻出するのは難しい。

 

文科系のブラック部活の代表が「吹奏楽部」だといわれている。

そういえば、はるか昔のこと。

音楽好きなわたしが中学高校時代に吹奏楽部に入部しなかった理由は「部活動で長時間拘束されるのが嫌だった」から。

中学のとき、吹奏楽部は毎週の朝礼で演奏するために朝早く登校しなければならなかった。

早起きが苦手な私は「演奏のために朝早く登校するなんて冗談じゃない」と思った。

 

吹奏楽部にはもちろん良いところもある。

たとえば、吹奏楽部に入部すると、自腹で楽器を習う場合と比べて破格に安い部費で楽器を習得することができる。

経済的に恵まれない家庭の子でも楽器を習得する機会がある。日本の部活動の良いところだと思う。

 

そうはいっても、吹奏楽自体に恨みはないけれど…吹奏楽部というのは私にとって距離を置きたい存在だった。

その理由について列記してみる。

 

吹奏楽部が苦手な理由その1:部活動が長時間

吹奏楽部は、部活動の日が「月~土まで毎日」という場合が少なくない。

夏休みや春休みの長期期間中も当然、練習がある。

「長時間拘束される」のが苦手な人は吹奏楽部は向かない。

 

吹奏楽部が苦手な理由その2:人間関係が部内で終わっている

吹奏楽部員は、普段の学校生活も吹奏楽部員同士で固まって行動していることが多い。

人間関係が、吹奏楽部の外に広がらない傾向がある(ようにみえる)。

そして、恋愛関係も吹奏楽部内で完了している。

吹奏楽部内で付き合った・別れたを繰り返す。どうやら、吹奏楽部外の人は恋愛対象ではないらしい。

まさに「ビバヒル(ビバリーヒルズ青春白書)」である。

なんというか、外部の人が入り込めない雰囲気が吹奏楽部にはあるのだ。

 

吹奏楽部が苦手な理由その3:カリスマ顧問

すべての吹奏楽部がそうではないが、自治体に1つくらいは、カリスマ顧問がいる吹奏楽部がある。

カリスマ顧問がいる吹奏楽部はコンクール常連であり、当然、練習も厳しく、練習で長時間拘束される。

カリスマ顧問にとってはコンクール上位入賞がステイタスだろうが、顧問の地位向上のために駒として使われる吹奏楽部員が気の毒である。

そういうのが好きな人にはいいのだろうが、わたしは遠慮したい。

 

吹奏楽部が苦手な理由その4:OB・OGが頻繁に出入りする

「指導」と称して、OB・OGが頻繁に出入りする吹奏楽部は少なくない。

指導者がついてくれることは楽器上達の点で有益ではあるものの、あまりにも頻繁に卒業生が出入りするのは風通しが悪くて問題だろう。

卒業後も「お局」として吹奏楽部で君臨するのはどうかと思う。

 

次男が中学生になって「吹奏楽部に入部したい」と言い出したらどうしよう。

本音を言うと、次男には吹奏楽部に入部してほしくない。

こどもが吹奏楽部に入っていた友人の話によると、今は「吹奏楽部保護者の会」みたいなのがあったりするらしい。保護者同士がかなり密な関係だそうだ。

ミニPTAみたいな活動はもう勘弁してほしい。

 

せめて高校生になってから吹奏楽部ではなく管弦楽部に入部するのならば、保護者の関係が薄くて、いいかもしれないと思う。