(読書感想)ちいさな ねこ(さく・石井桃子 え・横内襄)
今日、ご紹介するのは「ちいさな ねこ」という絵本(ちいさな ねこ)。
「ちいさな ねこ」の表表紙
出典:ちいさなねこ|福音館書店 (fukuinkan.co.jp)
「ちいさな ねこ」の初版は1963年。
表紙の子猫(茶トラ)の絵がなんとも愛らしい。
裏表紙を見ると…これまた子猫の後ろ姿が描かれている。
「ちいさな ねこ」の裏表紙
表紙・裏表紙に採用されている美しいライトブルーの紙がオシャレ。
ライトブルーの背景が、子猫を美しく際立たせている。
「ちいさな ねこ」のあらすじ
「ちいさな ねこ」は、
「好奇心旺盛な子猫が街を散策する間に、子どもにおもちゃにされそうになったり、車にひかれそうになったり、犬に追いかけられたりしている間に、母猫が無事、子猫を見つける」
という話だ。
日本家屋に住む子猫が、母猫がいない間に街中に飛び出したとき遭遇しそうな出来事がつづられている。
この本の素敵なところ
この本の素敵なところは、キュートな子猫のしぐさはもちろんのこと、懐かしくて斬新でもある風景だ。
障子のふすま・縁側がある日本家屋
子猫が散策する最中に描かれているのが、
・縁側がある日本家屋
・昔っぽいデザインの車
・丈の短い半ズボンを履き、野球帽をかぶった小学生の男の子たち
など、描かれている60年前の日本の風景がなんとも素朴で良い。
60年代の車のデザインは今見ると斬新
石井桃子さんの色褪せない文章(2022年11月27日追記)
次男はこの本を園から何度も借りてきて読んでいる。
次男が園からこの本を最初に借りてきたのは2年前だったと思う。最近もまた園からこの本を借りてきた。
わたし自身もずっと前に、この本を図書館で見つけて借りてきた。
この絵本「ちいさな ねこ」が親子で好きなのだ。
次男が卒園する記念として、次男が好きだったこの本をあらためて買おうかと思っている。
最近ふたたびこの本を読んでみて、この本の作者である石井桃子氏の文章がまったく色褪せていないことに気づいた。
この本は初版から60年が経過しようとしているのに、この本の文章を今読んでも、ちっとも古さを感じない。これはかなり奇跡的なことだ。
色褪せない文章もこの本の魅力のひとつだとあらためて気づいた。
文章も挿絵も素晴らしい、小さな宝物のような絵本「ちいさな ねこ」をぜひ、手に取って読んでよしい。
ちいさな ねこ
ちいさなねこ|福音館書店 (fukuinkan.co.jp)
さく:石井桃子
え: 横内 襄
初版:1963年
出版社:福音館書店