運動会は「秋」開催のほうがいい
春の運動会シーズンである。
長男・次男と運動会を経験してきて「運動会は秋のほうがいい」とわたしは思っている。
今まで春の運動会も秋の運動会も経験してきた。
わたしが子どもの頃は、運動会は「秋」開催が普通だった。
ある時期から、運動会(練習を含む)での熱中症が取り沙汰されるようになり、気候が良い「春」に運動会をやる学校が増えた。
ところが、ここ10年は5月の猛暑日が増えてきて、春に運動会をやっても熱中症を回避できなくなっている。
春の運動会の問題点
わたしが思うに、春の運動会の問題点は「新学期が始まって間もないこと」・「ゴールデンウイーク直後であること」・「熱中症を回避できない」ことだ。
新学期が始まって間もないこと
春に運動会をやると、新学期が始まって間もないから、友だちとの人間関係が構築されていないので、集団行動がまとまりにくい。逆に言えば、運動会が人間関係を構築する機会になるともいえるが。
ゴールデンウイーク直後であること
無視できないのが、春の運動会がゴールデンウイーク直後に行われる点だ。
春に運動会をやる場合、ゴールデンウイークが終わった途端に運動会の練習が始まる。
これが結構、こどもたちにはこたえる。
休み明けで勉強にもエンジンがかかっていないところに、運動会の練習が始まるので、こどもたちはへとへとになる。
高学年になれば体力があるので乗り切れるが、低学年のこどもたちにはキツい。
特に、小学校に入学したばかりの1年生にとっては、ゴールデンウイーク明けにいきなり運動会の練習が始まると精神的にも体力的にもかなり厳しい。
熱中症を回避できない
春の運動会・秋の運動会の両方を経験してみて、秋の運動会のほうが良いと個人的には思う。
10月中旬~下旬になると、暑さはだいぶ落ち着くし、台風シーズンも終わり、晴天の日が多くなる。
今は5月中旬くらいから30℃前後まで気温が上がる日が増えているから、春に運動会をやるほうが熱中症になる確率は高いと思う。
ゴールデンウイーク直後で体がまだ休息モードから抜けきれていないうえに、暑さに慣れていないからだ。
熱中症を回避するならば、むしろ秋に運動会をやったほうがいい。
ただ、秋に運動会をやると「秋に行事が集中する」場合もある。運動会が終わったらすぐ、学芸会の練習が始まる、というふうに。
でも、秋にはクラス内の人間関係も出来上がってくるから、行事にもすんなりと取り組めると思う。
運動会:低学年のこどもたちにとって負担が大きい
運動会を見てきていつも感じるのは「体力のない1年生と、ほぼ中学生と変わらない6年生を一緒くたにして運動会をやると、1年生には負担が圧倒的に大きい」ということ。
運動会では「体力のない1年生を、体力のある高学年に無理矢理合わせている」という感じが否めない。
ところが学校現場は、長年この方法でやってきたので感覚が麻痺しているのか、こういうところに違和感を感じないみたいだ。
たとえば、運動会で日陰のない校庭に低学年のこどもたちを長時間座らせたりする。
午後に長時間かけて行われる5・6年生の組体操やダンスを、炎天下、校庭に座らせて観覧することを1年生に強要する。
わざわざ熱中症にさせようとしているようなもんだ。
こういう点を指摘すると、学校からはモンスター親扱いされるわけよ。
でも、学校現場がこどもたちの環境に鈍感でいいのかね?
だから不登校が減らないんでしょ。
鈍感な人でないと、教師として務まらないのかもしれんがね。