(徹子の部屋・視聴録)2022年5月20日(金)石原良純
2022年5月20日(金)のゲストは石原良純(登場人物は敬称略)。
言わずと知れた作家・石原慎太郎の息子(次男)で俳優・石原裕次郎の甥である。
石原良純は、今年初めに父(石原慎太郎)と母(石原典子)を相次いで亡くした。
この番組で初めて知ったこと。それは、体調を崩して先に施設に入っていたのは石原慎太郎の妻・典子のほうで、妻が施設に入った後も石原慎太郎は自宅で暮らして在宅医療を受けていたとのことだ。
がん再発の際、石原慎太郎はひとりで病院に行き、家族の同席なしでがん再発と余命を医師から知らされたそうだ。
父・慎太郎が逝ってから39日後に母も亡くなった
母が亡くなる前日まで母と普通に会話していたそうで、亡くなったと聞いたときは「まじ?」と思ったとのこと。
在宅医療を受けている間、石原慎太郎はわがままな患者だったそうだ。
看護師をはじめとする医療スタッフや介護スタッフに言いたい放題だったそうだ。その姿がなんとなく想像できる。
石原慎太郎のようなタイプの男性は、施設に入所するとスタッフから嫌がられるし、当人も施設の対応に不満がたまるので、施設では長く暮らせないタイプだと思う。
印象に残った話
母が良純に謝った話
母が施設に入ったため、父・慎太郎の世話(介護の手配を含めて)は主に次男・良純と四男・延啓が行っていたようだ。
石原良純が母を施設に見舞いに行ったときに、周囲に傍若無人にふるまう父・慎太郎の話を良純が母に伝えると、良純に「ごめんね」と母が謝ったそうだ。
「母はいったい何について謝っているのだろう?」と良純は当初不思議に思ったそうだ。
ふとしたときに「本来は妻である自分が夫の介護をすべきなのに、自らの体調不良でそれが叶わず、息子たちに夫の世話を任せていることに謝っている」ことに良純は気づいたそうだ。
母・典子は、夫・石原慎太郎の介護は本来、妻である自分がすべきだとの信念をお持ちだったようだ。
母・典子は「趣味は夫」というタイプの人だったのだ。
母・典子はわずか17歳で石原慎太郎と結婚し、それから70年近く石原慎太郎に尽くしてきただけあって、
夫婦の絆の深さが感じられるエピソードである。
良純いわく、石原慎太郎が本当につらそうだったのは最後の1週間だったそうだ。
それまでは石原慎太郎はとにかくパワフルに生きてきた人だったと良純は語った。
母・典子について
今回の徹子の部屋では語られなかったが、以前、どこかの番組で石原良純が母・典子について語った話を思い出した。
石原良純の母・典子は17歳で結婚し、19歳で長男・伸晃を、24歳で次男・良純を、26歳で三男・宏高を、28歳で四男・延啓を出産した後で、30代になってから「大学に行きたい」と夫に打ち明け、慶應義塾大学に入学し、きちんと卒業している。
母・典子が学んだのは通信制のほうだったと確か聞いたが、慶應義塾大の通信課程というのは卒業するのが結構難しいと聞いている。
石原典子という人はあまり表に出てくる人ではなかった。たまにお見かけする姿は線の細い小柄な人だった。
20代のほとんどを4人の男の子の子育てにエネルギーを費やし、30代に入り、末っ子がまだ小さくて手がかかる時期に夫を支えつつ子育ての傍ら学業に励んできちんと卒業しているということは、石原良純の母・典子という人も夫・石原慎太郎に負けず劣らずパワフルな人だったのだろう。