シュテフィ・グラフという選手

わたしの世代で名テニスプレーヤーとして思い浮かぶのは、なんといっても「シュテフィ・グラフ」である。

わたしと同世代のグラフは、天才少女として10代の頃から試合で活躍していた。

当時グラフはダンロップと契約していて、ダンロップのラケットを使っていた。

わたしの実家には、頂き物のグラフのダンロップのカレンダーが飾ってあったことを思い出す。

グラフは旧西ドイツ出身の選手だ。

グラフが10代の頃はまだ「西ドイツ」の選手と呼ばれていた。

グラフが10代の頃はまだベルリンの壁は崩壊していなかったのだ。当時はまだ西ドイツと東ドイツに分かれていたことを思うと、月日が経つのは本当に早い。

ほんの30年ちょっと前まではドイツはまだ東と西に分かれていた、ということだ。

 

シュテフィ・グラフの魅力

フォア・ストローク

シュテフィ・グラフの最大の武器は言うまでもなく、強力なフォア・ストロークだ。

本来はバック・ストロークで打つべき球を、グラフは敢えて回り込んでフォア・ストロークで打ち返す。

瞬発力・足の速さ・体幹の強さが伴わないと、わざわざ回り込んでフォア・ストロークを打つことはできない。

回り込んでの強力なフォア・ストロークは、グラフと言う選手が並外れた身体能力を持っていたという証である。

 

控えめな性格

わたしがグラフのファンだったのは、グラフが控えめだが芯が強くて内向的な性格ということも大きい。

彼女は夜な夜なパーティーに繰り出して大騒ぎするタイプではない。

グラフは試合になると持ち前の芯の強さからしつこく粘って試合に勝つ。

しかしグラフは長身で足が長く細身でスタイルが良い美人なので、暗い感じがしないのは得だと思う。

 

唯一の年間ゴールデン・グランドスラム達成者

グラフは1988年、テニスの4大大会(全米・全英・全仏・全豪)に優勝し、かつ、ソウル五輪でも優勝している。

1年でテニスの4大大会とオリンピックですべて優勝することを年間ゴールデン・グランドスラムという。

年間ゴールデン・グランドスラムを達成した選手は、今までにグラフただ一人しかいない。

年間ゴールデン・グランドスラムを達成したこの年(1988年)、グラフは19歳。

女性の19歳といえば、生物学的にいって生涯で一番生命力が強い時期である。

もともと早熟型だったグラフは、テニス選手として一番脂にのった時期にゴールデン・グランドスラムを達成した、ということだ。

 

グラフとダイアナ妃の写真

テニスコートでグラフとダイアナ妃が写っている貴重な写真をたまたま見つけた。

出典:https://news.line.me/detail/oa-voguegirlnews/abd94bc7e5ad

ご両人ともに長身で細身なのでテニスウエア姿がサマになる。

この写真から、グラフは10代の頃はダンロップのラケットを使っているのが分かる。

ダイアナ妃の上品なテニスウエア姿が印象的だ。ダイアナ妃は王室のメンバーだったから、当時はウインブルドンによく観戦に来ていたのだ。

このサイトでは意味深なことに、グラフとダイアナ妃の写真の次に、ブルック・シールズの写真、次いでアンドレ・アガシの写真が掲載されている。

言うまでもなく、アガシはグラフの夫であり、ブルック・シールズはアガシの前妻である。

 

グラフとアガシの長男

ところで、グラフとアガシの長男は2022年現在、大学で野球選手をしているそうだ。


出典:https://tennisclassic.jp/article/detail/4144?page=2

この長男の写真を見ると、正直、グラフにもアガシにも似ていないのが不思議である。

両親がこれほどビッグ・ネームだと、テニスをやって成績が伸びかったらつらいだろう。

野球という別のスポーツを選んだのは分かる気がする。

 

 

グラフの近影

グラフの近影をみると、グラフは若い頃とさほど変わらず若々しい。

現在はこども関連のチャリティーの運営に関わっているそうだ。