【保育園児】一日の半分を保育園で過ごす身になってくださいな

わたしは保育園が嫌いだった。

なにせ保育園には自分専用のエリアがない。

「自分だけの居場所」それが保育園には無いのだ。

保育園には自分のお気に入りの場所はあったけれど、自分専用の場所はない。

 

ひとりでのんびりしたくても、保育園ではそれができない。

保育園では常に、先生や友だちなど、まわりに誰かが居る。

 

緊張するタイプにとって保育園はいたたまれない場所だ。

家に居ればテレビを見ながらゴロゴロのんびりできるのに、保育園ではそれが許されない。保育園児だった私はそれが不満だった。

 

私は4歳近くになってから保育園に入園した。それまではずっと家でマイペースでゴロゴロしていられたし、好きなときに近くの公園までひとりで出かけて行って遊べだ。

私がこどもだった当時はまだ、夕方の4時くらいに保育園から降園するのが当たり前だった。

当時の保育園では、昼まで遊んで、お昼ご飯を食べて、お昼寝をして、おやつを食べたらお迎えの時間がすぐにやってきた。

 

けれども今のこどもたちの多くは赤ちゃんの頃から保育園で過ごす。

しかも夜まで保育園に居る。夕食も保育園で食べる子もいる。

今や両親共働きの家庭が半分以上だから、こどもたちは赤ちゃんの頃から保育園で過ごすことを強制されている。

 

不登校の原因はひとつじゃない。

担任との相性が悪い・学校やクラスの雰囲気に合わない・友人関係のもつれ・学校の勉強についていけない・家庭環境の不安定さ…不登校の要因は様々だ。

 

でも、保育園が嫌いだった私からすると、小さい頃から保育園で長時間過ごしていることが、今のこどもたちの不登校の遠因になっている気がする。

まだちっちゃい赤ちゃんの頃は、自分のペースで生活したいよね。

 

今の子どもたちは、小学校入学までに自分のペースで過ごした経験が昔よりもずっと少ない。

保育園大好きという子がいる一方で、保育園に行きたくない子どもはたくさんいる。

不登校になれば、他人のペースに合わせることから解放される。

不登校になることで「自分のペースで生活する」という赤ちゃんの特権を体験し直しているのかもしれない。

 

順序が逆なのだよ。

まだ赤ちゃんの頃に無理矢理、他人のペースに合わせて生活することを強いるから、不登校が減らない。

学校という場所はそもそも集団生活の場。他人のペースに合わせて生活する場所だ。

 

0歳から2歳までの小さい頃に自分のペースで過ごす経験をしないと、学校で他人のペースに合わせた集団生活が苦痛になる気がする。