文字の読み書きを教えない園に通っても大丈夫なのか
次男は、文字の読み書きを教えない幼稚園に通っていた。
ただ、文字の読み書きを練習する時間はないけれど、園での生活の中で文字に親しむ環境はきちんと整えられていた。
公立の保育園・幼稚園は、授業として字の読み書きを教えないところが多い。
一方、私立園であっても園の方針として字の読み書きを積極的に教えない園もある。
「字の練習をしてほしい」という保護者の要望に応える形で園児に字の練習をする私立園もある一方で、「園では遊びが中心」というポリシーで字の練習をしない私立園もある。
「字の読み書き」保護者の要望
昔から「字の読み書きを園で練習してほしい」という保護者がたくさんいる。
それでも「就学前は字の練習より『遊びを通して学ぶ』ことが大切」という教育方針を守っている園もいまだ多く存在する。
そして「字の読み書きを教えない」園にこどもを入園させる保護者は「字の読み書き練習よりも遊びが大切」という教育方針に共感して入園してくるものだ。
「字の読み書き」小学校の要望
昔は「字の練習は小学校に入学してからで十分」と小学校側は言っていた。
ところが最近は、次男が通う公立小を見ていると、前倒しして幼稚園や保育園で字の練習をやることを期待している様子がうかがえる。
次男が通う園でも、小学校入学直前の3学期に「自分の名前を書く」練習をしていた。
以前はなかったことだ。
小学校側の要望でそうなったのだろうと私は推測している。
公立小のカリキュラムにゆとりがなくて、字の読み書きに十分な時間がとれないのだと思う。
正直言うと、国語の学習がおざなりになるならば、ICT教育とか英語教育とかプログラミングとか必要ないと私は思っているが、学習指導要領でやることが定められているから、やらざるを得ないのだろう。
小学校低学年の子どもにとってはまず「国語」が大事なのに、国語の学習時間が確保できないのはとても残念なことだ。
文字の読み書きを教えない園でも大丈夫だったのか
ところで冒頭の「文字の読み書きを教えない園に通って大丈夫なのか」という点。
我が家の次男の場合
「文字の読み書きを教えない園に通っていても、子どもは字の読み書きを自然とするようになったので、まったく大丈夫!」
だった。
次男はふだんの生活の中で自然にひらがなを読むようになったし、ひらがなを読めるようになったあとでひらがなを書くようになった。
次いでカタカナを読みはじめ、その後カタカナも書けるようになった。
周りの子どもたちを見ていると、大半は5歳前にひらがなを読み始める。
とはいえ、ひらがなの習得には個人差が大きくて、2歳でひらがなを読み始める子もいれば、小学校入学直前でようやくひらがなを読めるようになる子もいる。
幼稚園・保育園で文字の習得に時間をとられてしまって、本来の『遊びを通して学ぶ』時間が削られるのは本末転倒だ。