経験がものを言う
「この人と雰囲気が似ている人に以前会ったことがある」
と気づくようになったのは、わたしが30代後半になってからだろうか。
実際に話してみて、以前会ったことがある人と雰囲気が似ている人は考え方も似ている。
「この人と雰囲気が似ている人に以前会ったことがある」
と気づくようになってから、人間関係がラクになった気がする。
以前会ったことがある人と同じ対応をすれば事なきを得ることが多い。
人との接し方に予測がつく。
以前出会ったことがある人と似ていると思う人が出てきたことは、歳をとって良かったと思うことのひとつだ。
出会う人のストック
「この人と雰囲気が似ている人に以前会ったことがある」
と気づくためには場数を踏む必要がある。
つまりは、出会う人のストックがある程度必要だ。
人と出会う回数が多い職業に就いている人は、人の共通性に若いうちに気づくのかもしれない。
たとえば占い師はたくさんの人に会うから、出会う人のストックが普通の人よりずっと多い。
雰囲気が似ていれば考え方も似ているから、占い師は膨大なストックに基づいて、お客の仕事や趣味を予測しているのだろう。
そう考えると、やはり「学校に行くこと=勉強」ではない。のだろう。
いや、勉強よりもむしろ、対人関係を円滑にするための人間観察の場として学校は必要なのだろう。
「触らぬ神に祟りなし」という言葉の通り、「自分にとって地雷となり得る人物には近づかない」という処世術を身に着けるのは大切だ。
動物的直感を利用して地雷を避けるための訓練として、小さい頃からできるだけいろいろな人に出会う環境に身を置いたほうがいい。
人間は、実際に体感しないと学習できない。