ターゲットは共働き世帯
10年くらい前からだろうか、学校や塾などの教育機関のターゲットが徐々に共働き世帯に変わってきたように思える。
共働き世帯は専業主婦家庭よりも世帯年収が多くて自由に使えるお金が多い。
共働き世帯はお金をたくさん落としてくれることを期待されている。
私立小学校
共働き世帯をターゲットにした私立小学校がまず現れた。
学童保育を充実させ、働く母親ウェルカムの私立小学校が少しずつ増えてきた。
それまでは、良妻賢母・夫を支えて家庭を守る専業主婦家庭が、私立小学校を受験する家庭の主流だった。
けれども日本全体が貧しくなってきて、金銭的に余裕がある専業主婦家庭が少なくなってきた。その結果、私立小学校を受験する専業主婦家庭が徐々に減ってきた。
その代わりに共働き世帯をターゲットにする私立小学校が増えてきたのだろう。
いまでは学童保育を備えた私立小学校が結構ある。
共学の私立小学校のみならず、聖心女子学院・日本女子大付属小学校・昭和女子大付属小学校などの伝統がある女子小学校にも学童保育を備えたところが出てきている。
私立小学校も変わりつつあるようだ。
中学受験も
最近では中学受験も共働き世帯がターゲットだ。
学童保育が慢性的に不足していて、学童代わりに塾を利用する共働き世帯も多いから、低学年から通塾→中学受験という流れで受験システムに組み込まれる。
中学受験の場合、高校受験や大学受験と違って、通常授業・夏季講習・冬期講習・春期講習…と講習がパッケージ化している塾が多い。
まとまった額の受講料を黙って払ってくれる保護者は大切なお客様だ。
共働き世帯の場合とにかく忙しいので、塾から言われたままの金額を払っていくことになる。
共働き世帯はとにかく時間がないことを見据えて、共働き世帯が塾側から言われるがままにお金をつぎ込んでくれることを塾側は期待しているようにみえる。
私が次男の中学受験をためらうのは、受講するのが当たり前・お金を支払うのが当たり前であるかのように業界全体がなってしまっている点だ。
当たり前のように受講料をポンポン払っていくシステムにどうも違和感がある。
最近は、中学受験にかかるお金を別のことに回したほうが有意義のような気がしている。
こどもがやりたいことがスポーツでも音楽でも美術でもなんであっても、中学受験にかけるだめのお金があれば、こどもがやりたいことにじっくり取り組めるからだ。