歯の話

教育熱心な保護者は、歯の矯正に関しても熱心な人が多いと感じる。

教育熱心な保護者の中には、欧米で働いた経験がある人が多いせいもあるだろう。

また、高価な歯科矯正を子どもに受けさせられる金銭的余裕があるご家庭が多いのだろう。

欧米(特にアメリカ)では日本よりもずっと歯科矯正が普及している。

アメリカでは、お金に余裕がある家庭はこどもに歯科矯正を施すのが一般的だ。

こどもの歯並びを治さないままにするのはまともな親がすべきことではないと受け取られるらしい。

 

 小児矯正

わが家は、東京都内でも教育熱心度は真ん中くらいの地域にある。

わが家の周辺では歯科矯正はそれほど一般的ではない。

だから教育熱心な人が多い、中学受験率が高い地域の方と話すと、こどもの歯科矯正が当たり前らしいので本当にビックリする。

 

 抜歯矯正

日本の小児矯正では今も抜歯矯正が主流だそうだ。

抜歯矯正の場合、顎の大きさに応じて歯を数本抜いて隙間を作ることで綺麗な歯並びに矯正するらしい。

わが家のこどもたちはそれほど歯並びは悪くはない。

だから今のところ、歯科矯正をするつもりはない。

けれども思春期に向かって顎も大きくなり、歯並びは変わっていく可能性はある。

私には、たった数本とはいえ、キレイな歯並びを得るためにこどもの健康な歯を犠牲にする決心がつかない。

なにせ高齢の母が加齢で歯が徐々に抜け落ちていくのをリアルタイムで見ているのだ。

高齢になると、自分の歯ができるだけ残っていたほうがいいと言われる。

歯科矯正で抜歯すれば、当然、自分の歯が少なくなってしまう。それでいいのか?

 

 非抜歯矯正という選択

いろいろ調べていくと、非抜歯矯正という方法があるらしい。

非抜歯矯正をするにあたり、顎の大きさが固定する思春期より前に一度受診したほうがいいらしい。

わが家の子どもたちも歯科矯正せざるを得ないならば、歯を抜かない非抜歯矯正を選択したい。

 

 歯並びは悪くなったけれど

わたし自身、もとから歯並びが良くなかった。

それにわたしは思春期頃からずっと顎関節症だった。

口を開けると右側がカクっという音とともに顎がズレた。

そして、加齢に伴い、わたしの歯並びはどんどんガタガタになってきた。

けれども、顎関節症はなぜか、ここ数年で良くなってきたのだ。

最近は、口を開けてもカクっという音がしなくなったし、顎がズレることはなくなった。

わたしの場合、歯並びが悪い今のほうが昔よりも顎関節症が改善したのだ。

歯並びは顎関節症と関係があるともいわれている。

けれども、顎関節症というものは「歯並びをきれいにすれば顎関節症が治る」といった、そう単純な話ではないみたいだ。