挨拶チック

接客業に携わる人の中には、
客が店に入って来たとたん、
「いらっしゃいませ」・「いらっしゃいませ」
挨拶を連発する人がいる。

そして、客が店にいる間じゅう、
何度も「いらっしゃいませ」を連発する。

挨拶が「癖」・「条件反射」になってしまっているのだ。

そういう店員はいつも挨拶を何度もしてくれるから、
親しみをこめて挨拶しているのかと思いきや、
そうではないようだ。

挨拶を何度も連呼する店員は、
研修などで挨拶を何度も練習させられたり、
挨拶が足りないと叱られたりといった、
嫌な経験をしたのだろうか。

そういえば自分も以前、
販売員のアルバイトをしていたとき、
挨拶を何度も繰り返していたかも。
周りは不快に思っていただろう。

人は何か不安に思うことがあると、
挨拶が強迫的になり、
何度も何度も挨拶を繰り返す。

強迫的な挨拶はまるで「チック症状」のようだ。

 

あるフランス菓子店の店主

ある菓子店の店主の女性がまさに強迫的な挨拶を繰り返すのを目撃したことがある。

その店主は、以前から挨拶を繰り返す傾向があった。

そのお店を久し振りに訪れたとき、
店主は、接客のたびに挨拶を過剰なほど繰り返していた

何か心に不安に思うことがあったのだろうか。

その光景を見て以来、
「挨拶は1度で良い」と肝に銘じている。