コンテンツが良ければそれでいいのか~ジャニーズ事務所創業者の性被害について思ったこと
超一流の歌手・俳優というのは、ほかの人にないオーラ(華)を放っている。
このオーラは努力で身に付けられるものではなくて、生まれ持ったもの・天性のものである。
華がある俳優としては、古くは中村錦之助、少し前だと渡辺謙、だろうか。
NHK大河ドラマ「独眼竜正宗」で渡辺謙に出演していた時は衝撃的だったのを覚えている。
当時の渡辺謙は、ほかの俳優にはない、勢いがある圧倒的なオーラを放っていた。
オーラがある子というのは、同じ年頃の子が100人並んでいる中で、カメラマンの目が自ずとオーラがある子に向かうそうだ。
映画や舞台で主役になる人というのは、そういうものらしい。
ジャニーズ事務所所属で活躍しているタレントもきっと、ほかの人にはない華を持った人なのだろう。
ジャニーズ事務所で活躍するタレント自身には罪がない。
ただ、タレントというコンテンツが良ければ、事務所が何をやっていてもそれで良いのか。ジャニーズ事務所の創業者の性被害についてそう思った。
華々しく表舞台に立つタレントの陰で性被害を受けるこどもたちが多数居て、それが長く放置されてきたという事実を私は忘れることができない。
夢を売る商売だから許されるのか
アミューズメントの世界では、華々しい舞台の裏に隠れて、裏方の待遇がシビアなのは「よくある話」である。
某アミューズメント施設はその代表例だといわれている。
その施設では、裏方の多くが「夢の国」を創りあげるために非正規雇用(アルバイト)で働いているのはよく知られている話だ。
「夢を売る場所で働くこと自体が有難いこと」・「働いている当の本人がそれでよいと思っているからいいのだ」という話も聞く。
実際、その施設には「リピーター」の観客がたくさんいる。
けれども「夢の国」の現実がそんなだと、私は観客として興冷めする。
その施設に遊びに行きたいとはもはや思えなくなっている。
ジャニーズ事務所も某アミューズメント施設も同じだ。
「コンテンツが良ければそれでいい」という人もいるだろう。
でも私は、コンテンツの裏にあるものが腐っていると、コンテンツ自体を楽しめない性分である。