待機児童は今いずこ・保育園にもデジタル化の波

最近、次男の同級生のママ(下の子を認証保育所に預けている)と話す機会があった。

ちなみに、わが家周辺の認可保育所はどこも、今年4月入園枠が定員割れしている。

今年は0歳児だけでなく、今まで入園が難しかった1歳児まで空きが出始めた。

少子化がじわじわと進行しつつある。

 

だいぶ前(2020年より前)から、わが家周辺の認可保育所では3歳児以上のクラスが定員割れしている園が多い。

認可保育所も空きが出ている状態だから、認証保育所も空きが出ている。

 

今(2025年)は、7年前(2018年)とは雲泥の差だ(当時、次男を預けるべく認可保育所の1歳児クラスに申し込んだ)。

2020年以前は、認可保育所に入ること自体が至難の業だった。

 

私が住む街では、2010年から2016年頃まで、0歳児クラスから5歳児クラスまで空きがほとんど無かった。

当時は、何も策を練らずに、ただ認可保育所に申し込んでも入園できなかった。

その結果「認証や無認可に入園させてポイントを稼いでから認可保育所を申込む」という裏技を使う人がたくさんいた。

 

役所で「どうしても認可保育所に入園したいならば、無認可に入園してポイントを稼いだらどうですか」とアドバイスされた(実話)。

当時は、認可のみならず認証も無認可も満杯だった。

それでも希望の認可保育所に入所できない人が多かった。

 

認証や無認可の保育所は存続をかけて、いろいろと工夫を凝らしているようだ。

次男の同級生のママから認証保育所の話を聞いて「昔とだいぶ違ってきたな」と思ったことがある。

それは、連絡帳が手書きからデジタル(電子データ)になっていることだ。

もちろんすべての認証や無認可の保育所がそうではないけれど、連絡帳を電子化した保育所は増えている。

2年前までレトロな公立園に次男を通わせていた私からすると、ビックリ仰天だ。

 

デジタル連絡帳では保育中の我が子の写真を見ることができる。

日中、お散歩や食事、部屋で遊んでいるときの様子を保育士さんたちがスマホで写真に撮って連絡帳として保護者に送信するのだ。

 

連絡帳のデジタル化は今の時代を敏感に反映している。

こうしたサービスは今時の若い保護者には好評だろう。

デジタル連絡帳を導入している認可保育所(特に公立園)はまだまだ少ない。

業務が効率化できるならば、認可保育所もデジタル連絡帳を積極的に取り入れればいいと思う。

 

しかも、我が家周辺の認証保育所では、定員にゆとりがあるせいか、保育時間も柔軟に対応してくれるらしい。

保護者の働き方に応じて、朝遅い時間(たとえば10時や10時半)に登園したり、お昼でお迎えに来たりも柔軟に対応してくれる。

 

認証保育所は今や、こんなに柔軟に対応してくれるのか、と驚く。

7年前(次男の保活をしていた2018年頃)は、認証保育所は長時間預けてくれる保護者や、時短でお迎えが比較的早い保護者(お迎えが遅いとその分、人手を確保しなければならないから)を優先して入園させていたことを考えると、子どもを預ける側の保護者からすると今は夢のような状況だ。

3歳からでも認可に入りやすい状況になっているならば、今の時代、まずは認証に入園して、認可に転園するのは3歳児クラスからでもいいかもしれない。

0歳児や1歳児のうちは保育園のペースに合わせるより、こども自身のペースを大切にしてあげたい。

 

対照的に、公立認可保育所では、通院・健康診断・予防接種などの特別の事情がない限り、登園が遅くなることは「保育の妨げになる」という理由で嫌われる(できるだけ手間を減らしたいのはわかるけれど)。

最近、近所の公立認可保育所の空きが埋まず、認証のほうが空きが埋まっているのは「認可は融通が利かない」と保護者に判断されているのかもしれない。

 

認可保育所になかなか入園できない時代が長く続いたが、そろそろ、変わってきている。

ベテランの先生が多くて安心して預けられることで評価されてきた公立園も、デジタル化で低コスト化できて保護者の満足度が上がるならば、そろそろ意識を変えてデジタル化の波に乗ったほうがいいと思う。