小学校英語必修化が未就学児に及ぼす影響
今年4月から小学校で英語が必修化される。
小学校英語必修化のせいで、英語関連業者の鼻息は荒い。
今日は、小学校英語必修化が未就学児にどんな影響を及ぼしているかについて取り上げる。
長男(小学生)の場合
個人的な印象では、世間が英語!英語!英語!と騒ぎ始めたのは4,5年前からだろうか。
それ以前は、そんなに英語アゲではなかった。
長男が保育園児の頃は、英語を習わせようとする親は周りにはそれほど多くなかった。
長男は英語騒ぎに巻き込まれない穏やかな保育園生活を過ごすことができたのはラッキーだったと、今振り返って思う。
次男(3歳)の場合
次男は3年後に小学校に入学、その6年後に中学受験だ。
小学校での英語必修化の波をモロにかぶることになる。
次男が小学校に入学する頃にこの英語騒ぎがどうなっているのかおそろしい。
幼稚園に入る前からすでに英語!英語!英語!だ。
幼稚園入園前から英語の習い事の勧誘が多いこと多いこと。
0歳から英語通信教育の勧誘がはじまり、英語関係の習い事業者が雨後のタケノコのごとく増殖している。
英語リトミック
代表的な例をあげると「英語リトミック」だ。
最近流行の習い事は「英語リトミック」である。
5,6年前から徐々に「英語リトミック」を謳う業者が現れた。
「英語リトミック」といっても、リトミックの時間の中で英語を使う、単にそれだけだ。
今はふつうの音楽教室でも「英語リトミック」のレッスンをやっていたりする。
「英語リトミック」は、ふつうのリトミックよりも「英語」という付加価値がつけられるせいか、料金もふつうのリトミックよりも高めだ。
乳幼児のリトミック教室のレッスン時間はだいたい30分前後である。
それ以上の時間になると乳幼児は集中できない。
だからリトミックのレッスン中に英語を導入するとしても、そんなに大したことはできないはずだ。
リトミック単体・英語単体でそれぞれ習った方が効果が高いと個人的には思うのだけど。
幼稚園での英語授業
幼活で分かったことは、英語のレッスンを導入している幼稚園の多いこと多いこと。
我が家の近くの幼稚園ではおおかた英語授業がある。
英語のレッスンがなかったのは、公立幼稚園とシュタイナー園の2園だけだった。
ちなみに、我が家がある自治体は、東京23区内の中では教育熱心な保護者が多い地域ではない。
それほど教育熱心ではない地域なのに、おおかたの幼稚園で英語レッスンを導入していることが、英語熱のスゴさを物語っている。
とはいえ、幼児向けの集団レッスンといっても、たいていは英語ネイティブ講師を読んで歌を歌ったり挨拶したりする程度だ。
それでも英語をやってほしいという保護者の要望が大きいのだろう。
「公立幼稚園ではひらがなを教えない」と言われているけれど、こんな感じじゃ、ひらがなどころか、小学校入学前にアルファベットを書けるようになっているのが常識、なんて言われはじめかねない。
英語学童
最近は「英語学童」なんてものがあるのだ。
「英語学童」では、英語学童にいる間は基本的に英語しか使ってはいけないことになっているらしい。
この「英語学童」も4,5年前から増殖している。
ただ、長男が通う小学校では、子どもが英語を話せるようにしたいという理由で保護者が積極的に英語学童に通わせているというよりも、小学校の学童が満杯なので、料金が高いけれど仕方なく英語学童に通わせているという保護者も多い。
「英語学童」の場合、「英語」という付加価値が学童につけられているので、当然に利用料はふつうの学童よりも高めである。
まとめ
上に挙げた例のほかにも、英語でクッキング・英語でダンスレッスン・英語でヨガなど、英語とコラボさせる習い事が山のように生まれている。
個人的には、未就学児を英語レッスンに通わすのが当たり前、なんて世の中になるのは嫌だ。
子ども本人が望むならばよいけれど、未就学児のうちから英語を強要するのはどうも気が進まない。
「未就学児から英語レッスンに通わせて英語の自然な発音を体得すれば、自然な発音が身について将来鼻高々」なんて時代が来るのだろうか