モンスターペアレント
私の叔母は若い頃、幼稚園教諭をやっていた。
叔母は寿退職で幼稚園を退職した後は幼稚園教諭をやめてしまい、以降、教育関係の職に就くことはなかった。
叔母が結婚後は教育関係の仕事に就かなかったのは、モンスターペアレントに遭ったのが原因だろうと勝手に推測している。
50年近く前のモンペの話
以下、ウチの母親に聞いた話である。
私の叔母(ウチの母親の妹)がまだ結婚前、実家から職場の幼稚園に通っていた頃、幼稚園の保護者達が実家まで大挙して押しかけて来たことがあったそうだ。
押しかけた保護者達いわく「先生のお考えを聞きたい」とのこと。
どうやら、幼稚園の教育方針について納得いかなかったことがあったらしい。
担任をしていた叔母の見解を聞きたいがゆえに、母親達が家まで押しかけて来たのだ。
ちなみに、叔母が勤めていたのはお受験幼稚園ではない。普通のご近所園である。
それを見て、ウチの母親は「教育関係の仕事は大変だ」と実感したそうだ。
もう50年近く前の話である。
その頃の母親達は、今の幼稚園児の曾祖母(ひいおばあちゃん)の世代だ。
昔は個人情報の管理に甘かった。
だから保護者が幼稚園に尋ねれば、幼稚園教諭の住所を簡単に教えたのだろう。
最近はモンペ!モンペ!と、モンスターペアレンツのことが話題になる。
けれど、50年前からモンペというのは存在したのである。
モンペと呼ばれる保護者の大半は単なる「熱心すぎる親」だといえる。
担任からの年賀状
今は個人情報の管理に厳しい。
住所を簡単に保護者に教えない担任も増えてきた。
昔は担任からの年賀状には住所が書いてあるのが普通だったが。
そういえば、今まで毎年、長男の小学校の担任に年賀状を出してきた。
でも、返事が来た年賀状に住所が書いてあるかは担任によってマチマチだった。
年賀状の差出人住所
・年賀状に堂々と自宅の住所が書いてある担任(=個人情報の管理を気にしないタイプ)
・そもそも年賀状が返ってこない担任(=子育て世代で忙しすぎて年賀状を出さない主義か)
・年賀状の住所が自宅ではなく小学校の住所だった担任(=個人情報の管理に敏感なタイプ・若い先生に多い気がする)
と様々だ。
年賀状に小学校の住所を書くタイプの担任は、保護者が家まで押しかけてくるのを警戒しているのだろうか。
個人情報に対する意識は現状、教師それぞれのようだ。