2代目ケンちゃん
わたしのこどもの頃は、こども向け番組がテレビでたくさん放送されていた。
当時はアニメはもちろんのこと、子ども向けのドラマも人気だった。
残念ながら今は子ども向けのドラマを制作・放送するテレビ局はない。
わたしはテレビっ子だったので、ケンちゃんシリーズを観るのが好きだった。
初代ケンちゃん(宮脇康之)は当時大人気だった。
そういえば初代ケンちゃんは、現参議院議員の三原じゅん子氏と恋の噂もあったな。
初代ケンちゃんが引退した後、ケンちゃんシリーズでは2代目ケンちゃん(岡浩也)が主役に抜擢された。
2代目ケンちゃんとは
2代目ケンちゃんは、初代ケンちゃんとはちょっと雰囲気が違う。
初代ケンちゃんはどちらかというとふくよかで、顔もふっくらした丸顔だった。
対照的に、2代目ケンちゃんはやせ型の小柄な少年だった。
2代目ケンちゃんの優等生風でハキハキしゃべる感じが印象的だった。
子役というのはたいてい、実年齢が役の年齢よりも高い。
2代目ケンちゃんもまさにそうで、ケンちゃんシリーズでの役の年齢は実年齢の2学年下だったそうだ。
半ズボンが印象的
2代目ケンちゃんで印象的なのはなんといっても「半ズボン」だ。
当時、こどもが履く半ズボンは、丈が肢の付け根近くまでの、丈の短いものが主流だった。
2代目ケンちゃんがこの丈の短い半ズボンを履いている姿が記憶に残っている。
2代目ケンちゃんが小学校高学年を演じていたとき、実際は中学生だったそうだ。
当時から、2代目ケンちゃんの実際の年齢は、役の年齢よりも高いんだろうなと思ってケンちゃんシリーズを見ていた。
役のうえとはいえ、半ズボンを履いて小学生を演じなければならないのは、本人も嫌なんじゃないかなと少し気の毒に思いながら番組を観ていた。
慶応志木→精神科医に
ところで、この2代目ケンちゃんはすでに芸能界を引退している。
そしてなんと、今は精神科医として精神科の病院を開業しているようだ。
2代目ケンちゃんが開業している病院のウェブサイトには、現在の2代目ケンちゃんの写真が掲載されている。
なんと、当時とほとんど印象が変わっていない。
2代目ケンちゃんは今も当時と変わらぬ細身である。
2代目ケンちゃんこと岡浩也氏は、慶応志木高校から慶応義塾大学経済学部を経て北里大学医学部に入学したそうだ。
慶応志木高校といえば、付属中学がない単独の高校だ。
2代目ケンちゃんは公立中学に通っていたと、昔、その公立中学の卒業生から聞いたことがある。
そうだとすれば、2代目ケンちゃんは高校受験で慶応志木高校に入学した可能性が高い。
wikiを見ると、中学3年生の冬に最後のケンちゃんシリーズが終了している。このことから、高校受験の入試日のわりとぎりぎりまで子役の仕事をしていたと思われる。
子役の仕事をしながら受験勉強をして難関校である慶応志木高校に見事合格し、しかもその後、医学部に入学して医師になったということは、2代目ケンちゃんは賢かったのだ。
最近でいう「芦田愛菜」を彷彿させるエピソードである。
2代目ケンちゃんは元祖「芦田愛菜」なのだ。
堅実な家庭出身
売れっ子の子役の中には、子どもが子役時代に稼いだお金を親が全部使ってしまったという話をよく聞く。
その一方で、売れっ子の子役であっても、自分の子どもが子役として稼いだお金をしっかりと管理をしている親もいる。
2代目ケンちゃんが私立高校→私立大学→私立医学部と進学していることからすると、2代目ケンちゃんの親御さんは、2代目ケンちゃんが子役として稼いだお金をきちんと管理して、進学のためにお金を提供してくれる頼もしい親御さんだったのだろう。
あるいは、もともと裕福なお家のご出身なのかもしれないが。
なにはともあれ、子どもの頃に子役として活躍し、大人になってからは医師として活躍するなんて、2代目ケンちゃんは人生を2倍生きているようで、密度の濃い人生である。