ネコを看取る
動物が大好きだ。
人間よりも動物のほうが好きかもしれない。
ザリガニ・カエル・金魚などの水辺の生き物から、
インコ・文鳥・ジュウシマツなどの鳥類やリス・ウサギ・ネコなどの哺乳類まで、
子どもの頃から今までたくさん動物を飼ってきた。
ただ、ここ数年は動物を飼っていない。
長い間飼っていた高齢のネコたちをすべて看取ったので、
動物を飼うことを少しお休みしたいのだ。
ネコの看取り
動物のなかでもネコが亡くなるときにはできるだけ付き添った。
残念なことに、
病院で亡くなったネコやふとんの中で亡くなっていたネコもいた。
けれども、年老いて臨終を迎えるときには最後の恩返しと思って、
最後の数日間は必死にネコに付き添った。
我が家で高齢で亡くなったネコは腎臓の機能が低下して亡くなった。
最後に自宅でネコを看取るときは、
もうこれ以上の延命治療は望まないため病院から連れて帰った後だ。
最後を迎えるネコのつらさを受け止めるのも飼い主の務めと考えた。
ネコを何頭も看取っていると、
看取りの時間が近づいているのがなんとなく分かってくる。
最後の1日は気が気でない。
けれども、長い間一緒に過ごし同居する人間たちに愛を分け与えてくれた恩返しにと、
看取るネコとできるだけ一緒に居るように努めた。
人間の看取り
何頭もネコを看取ってみて、
我が家のネコたちにしてあげたみたいに、
亡くなる最後の数日間を人間と一緒に過ごしてあげるなんて、
そう多くないことに気づいた。
うちの父のように、
病院に入院中に容体が急変して亡くなり、
最後の看取りができなかった場合だってざらにある。
今は、コロナウイルスの感染拡大防止のため、
原則面会禁止の老人ホームで亡くなる高齢者もたくさんいる。
そう考えると、
最後の数日間ずっと家族と過ごせた我が家のネコたちの看取りのほうが、
人間の看取りよりもずっと理想に近い看取りだったと思う。