園庭がない保育園
我が家は保活も幼活も経験している。
つまり、わたしは保育園も幼稚園も見学した。
幼稚園と保育園との違いの一つは「園庭」である。
幼稚園には必ず「園庭」がある。けれども、保育園には「園庭」がなくてもよいのだ。
園庭がない保育園
以前は、認可保育園には「必ず」園庭があった。
つまり、以前は「認可保育園は園庭を設けなくてはならない」と決められていた。
ところが、待機児童対策の一環として、最近は園庭がない認可保育所が認められるようになった。保育園用地の確保が難しい地域でも保育園を増やせるようにとの配慮からである。
丁寧に言うと、たとえば保育園の近くに公園があるならば、その公園を園庭代わりにすることを条件に認可保育所が設置できるようになった。
そのせいで、都市部には至るところに園庭がない認可保育園が増えている。
園庭に関する雑感
平日、次男を公園に連れて行くと、いろいろな保育園から保育園児が遊びに来ているのを目撃する。
子どもたちが遊んでいる様子や保育士さんの働きかけを見ていると、保育園に園庭がなくても保育士さん達が工夫して、子どもたちをきちんと運動させているなあと思う。
保育士さん達は園から毎日、近くの公園まで子どもたちを引率してくるわけだ。
毎日引率するのは本当に大変だろう。
話は変わるが、以前、カリキュラムに興味があったので、園庭がない認可外園を見学に行ったことがある。
その認可外園では3~5歳児がビルの1室(ワンフロア)で過ごしていた。
知育・体育・芸術に関する質の高いカリキュラムや、給食に使用する食材に気を遣っていることを宣伝していた。
その認可外園の園長いわく「毎日2回は公園に連れ出して十分に体を動かしているから、園庭がなくても大丈夫」とのことだった。
確かに、園庭がない保育園であっても、保育士さんたちが色々と工夫することで子どもたちは十分な運動ができるだろう。
園庭は心の拠り所
けれども、子どもたちの陣地=城=園庭が園に存在しないのは本当に殺風景で心の拠り所がない…わたしにはそう思える。
小さくても園庭はあったほうがやっぱりいい。
保育士さんたちがどんなに素晴らしい人であっても、カリキュラムがどんなに素晴らしくても、それだけでは足りない。
室内で遊んでいる最中にふと窓から入って来る空気を子どもたちが感じられること、そして、子どもたちがいつも雨や風の匂いを感じられる環境があることが大切だ。
3歳を過ぎたら体も自由に動くようになって活動範囲もぐっと広くなる。
ただじっと空を見上げる時間と場所が子どもたちにあったほうがよい。
春になれば生暖かい風を感じられるような、雨が降るときには雨の匂いがするような、狭くてもいいから子どもたちの陣地が片隅にあって、子どもたちが好きな時に空を見上げることができる環境で最初の集団生活を過ごさせてあげたいとわたしは思う。
だからこそわたしは、次男を保育園に預けることを諦め、幼稚園入園を心待ちにしている。