「達成感系」の園と「遊びから学ぶ系」の園

9月も半ばになりつつある。

今、幼稚園・保育園選びの詰めの段階にいる保護者の方も多いと思う。

入園を希望する園の教育方針を確認するための参考になればと思い、今回の記事をまとめた。

いままで長男・次男の保活幼活を通して幼稚園・保育園を今までたくさん見学した。

今までの経験からいうと、幼稚園・保育園は大別すると「達成感系」「遊びから学ぶ系」の2種類に分かれる。

幼稚園・保育園のホームページにある教育方針や園長の言葉を読めば、入園希望の保育園・幼稚園が「達成感系」「遊びから学ぶ系」のどちらかなのかはなんとなく分かるだろう。

 

達成感系

体育会系の園に多い

「達成感系」の園はいわゆる体育会系保育園・幼稚園に多い。

体育会系の園とまではいかなくても、最近は株式会社が運営する園「達成感系」の園が多くみられるようだ。

「達成感系」の園は保護者ウケがよいせいだろうか。

また、運営母体でいうと、なぜだろうかわからないが、仏教系の園はどちらかというと「達成感系」の園が多いような気がする(もちろん例外もある)

 

達成感系の園の特徴

・跳び箱や鉄棒などの器械運動・縄跳びなどの体育指導を積極的に行っている

・運動だけでなく、鍵盤ハーモニカや鼓笛などの音楽活動や英語教育に力を入れている

・挨拶など礼儀作法に厳しい

・園服や体操着一式を購入しなければならないことが多い

 

注意すべき点

「達成感系」の園に見学に行ったり、「達成感系」の園のホームページを見たりすると「達成感が生きる力を養う」という説明が判を押したようにあることが多い。

「達成感系」の園に運動が苦手な子が入園すると、体育指導・音楽指導についていけずに自己肯定感を損なうことがある点で注意が必要だ。

生きる力を養ってほしいと思って入れた園で自己肯定感を損なってしまうのはもったいない。

 

何をやれば達成感が得られるのかは人それぞれ

「達成感が生きる力を養う」ことはその通りだと思う。

けれども、何をやれば達成感が得られるのかは人それぞれだと思う。

どの子にも同じことをやらせて達成感につながるとは思えない。

私自身は「達成感系」の園は性分に合わない。

おそらく我が家の子どもたちも「達成感系」の園は性分に合わないと思う。

 

遊びから学ぶ系

一方、「遊びから学ぶ系」の園は公立園・キリスト教系(特にプロテスタント)の私立園に多いと思う。

「遊びから学ぶ系」の園は、「遊びから学ぶ」「一人一人の興味や関心を大切にする」「できるようになるまで待つ保育」をモットーとしている園である。

 

遊びから学ぶ系の園の特徴

・体育指導は行わない

・鼓笛・鍵盤ハーモニカなどの音楽指導はしない

・お弁当の園が多い

・小人数制の園が多い

・要支援児を受け入れていることが多い

公立園では体育指導や音楽指導がないところがほとんどだと思う。

「遊びから学ぶ系」の私立園では体育指導は行われないのに、リトミック・絵画指導はやっていたりする。

リトミックや絵画指導は「遊びから学ぶ」方針に基づいているからだと思う。

リトミックや絵画指導を行っているのはどちらかというと、キリスト教系の私立園に多い印象だ。

一方で「達成感系」園での子どもたちのきびきびした動きを好印象を持った人にとっては「遊びから学ぶ」系の園はだらしなくみえるかもしれない。

 

個人的な感想

「遊びから学ぶ系」の園であれば、たいていの子どもは順応する。

我が家の子どもたちを見ていると「達成感系」の園ではとてもやっていけないと思う。

我が家の子どもたちも私自身も「遊びから学ぶ系」の園が居心地が良いと思う。

逆に言うと「達成感系」の園にうまく順応できる子どもたちは柔軟性・適応力がある。

私から見ると正直すごいと思うのだ。