自己血を採取したときの記録
*この記事は2016年当時の記録です。
自己血を採取したときの記録
私は、次男を帝王切開で出産すると同時に子宮筋腫を除去する手術を受けた。
手術の詳細はこのブログで何度も書いているとおりだ・
今日のテーマは「自己血」についてである。
私は、自己血を保存してから帝王切開&子宮筋腫除去の手術を行った。
私の記憶に残っているうちに、次男の帝王切開&子宮筋腫核出に備えて自己血を採取した経験について書き留めておく。
自己血と子宮筋腫核出
「自己血」とは、自分の血を採取して手術用に保存しておくものである。
日赤の担当医いわく、子宮筋腫を除去する手術は大量出血を伴う場合があるそうだ。
次男の帝王切開&子宮筋腫核出のときに大量出血した場合に備えて、手術前にあらかじめ自己血を採取して保存しておくことになった。
自己血のメリットは、手術時に大量出血して輸血が必要になった場合、自分の血液を輸血できることだ。
子宮筋腫の除去は大量出血が起きやすい。
ましてや帝王切開時に子宮筋腫を除去するとなると、大量出血を相当警戒しなければならないと、転院前に通っていた総合病院の医師が教えてくれた(このことは別の記事にも書いた)。
私が帝王切開を受けた日赤は大病院なので、輸血する血液はきちんと確保されている。
しかも「献血の日赤」だけあって、自己血の採取に関する設備が整っている。
だから私は万全の態勢で帝王切開と子宮筋腫除去の手術を同時に受けることができた。
自己血を保存しておく必要がある人
自己血を採取して保存しておく必要があるのは、
たとえば
・帝王切開時に子宮筋腫除去手術を受ける予定の患者(←私の場合)
・妊娠とは関係なく子宮筋腫核出手術を受ける予定の患者
・前置胎盤と診断されて帝王切開を受ける予定の患者
だそうだ。
そういえば、悠仁さまを妊娠中の紀子さまが前置胎盤と診断されて、あらかじめ自己血を採取し保存してから帝王切開で出産されたという報道を思い出した。
自己血採取の準備(鉄剤を飲む)
自己血を採取すると自分の血液が体内からなくなるわけで、貧血になりやすい。
特に妊娠中は血液が薄くなるので貧血になりやすい。
だから自己血を採取するときは、貧血にならないよう注意する必要がある。
幸い私は貧血にはまったく縁がなく、血が「濃い」体質だ。
だから貧血はまったく心配していなかった。
とはいえ、自己血を採るにあたり貧血にならないよう、自己血を採取する1カ月ほど前から担当医から鉄剤が処方された。
私はふだん鉄剤には縁がない。
鉄剤を飲んだことがある人ならよくご存知だと思うけど、鉄剤を飲むと便が黒く硬くなるのには困った。
日赤の自己血採取室
「献血の日赤」らしく、広尾の日赤では「自己血を採取する専用」の部屋で自己血を採取する。
時間になると、自己血を採取する予定の患者が自己血採取室の前にずらっと並ぶ。
自己血を採取するのに要する時間は人にもよるけれども、平均して30~40分くらいだろうか。
自己血採取のために並んでいる人たちを見ると妊婦だけでなく、婦人科系手術を受ける方も自己血を採取しにきているようだ。
自己血採取の記録
自己血採取ってどんな感じ?
自己血採取とはどんな感じかというと「献血をしているのとまったく同じ」だ。
私は3回に分けて、妊娠35週、37週、38週の妊婦検診のときに自己血を採取した。
正直言うと、自己血の採取が最初から最後まで上手くいったのは妊娠37週(2回目)の自己血採取のときだけだ。
あとの2回はとりあえず自己血は採れたものの、成功したとは言えなかった。
妊娠35週での自己血採取
35週(1回目)の自己血採取では、まずはじめに、左手から自己血を採取しようとして左手に針を刺した。
けれども、血液が詰まって上手くいかなかった。
次に、右手から自己血を採取しようとした。
けれども、やはり血液が詰まってしまい、だめだった。
最後に、再度左手に針を刺してなんとか自己血を摂ることができた。
妊娠38週での自己血採取
38週(3回目)の自己血採取では、途中までは自己血採取が上手くいっていたものの、途中で血液が針に詰まってしまい、予定の3分の2の量しか自己血が採取できなかった。
妊娠中というのは血液が固まりやすいそうだ。
その理由は、お産になったときに血が止まりやすくするためらしい。
お産に備えて血を固まりやすくするなんて、人間の身体はなんと賢いのだろう。
なぜか私の血液は濃くて特に固まりやすいらしい。
私の自己血採取は何度も針に血液が詰まり上手くいかないことばかりだった。
自己血のゆくえ
がんばって自己血を採取したのに、私は自己血を使わずに済んだ。
幸いにも帝王切開&子宮筋腫除去手術の際の出血量が予想よりもずっと少なかったからだ。
とにかく無事に出産が終わり、子宮筋腫も取り出すことができた。
「めでたしめでたし」である。
ただ、がんばって貯めたけれど使われなかった自己血は残念ながら廃棄されるそうである。