マッチさんの処世術
近藤真彦こと「マッチさん」の不倫とそれに伴う自粛が世間を騒がせている。
ジャニーズの後輩たちは近藤氏のことを「マッチさん」と呼ぶ。
ジャニーズファンの友人がそう教えてくれた。
トシちゃん派とマッチ派
私にとって「マッチさん」は小学生の頃、初めてお気に入りになったアイドルである。
もう40年以上も前の話だ。
マッチさんはここ最近、芸能界であまり姿をみない。
だから、自分がマッチさんのファンだったということなど、すっかり忘れてしまった。
その後の中森明菜との一件、繊細な歌姫である彼女の気持ちを考えると、マッチさんのファンであったことは私にとって消したい思い出である。
そういえば、マッチさんが人気全盛の頃、当時の小学生女子の間では、トシちゃん(田原俊彦)派とマッチ派に分かれていた。
今振り返ると、トシちゃんのほうが断然良かったと思う。
自分の人を見る目のなさにガッカリである。
マッチさんの処世術
マッチさんはジャニーさんのお姉さんであるメリーさんに気に入られていたそうだ。
ファンの方々は良くご存知だと思う。
アイドル全盛期が過ぎた後も、歌やドラマ・演劇などで目立った活動をしなくてもジャニーズ事務所に所属して、レース等に出場していたのもメリーさんのバックアップがあったのだろうか。
マッチさんには爺(婆)キラーという才能があったのだろう。
マッチさんの爺(婆)キラーぶりを示す印象深い話として、「ギンギラギンにさりげなく」の作詞者である伊集院静先生(ペンネーム伊達歩で作詞)とのエピソード、昭和の大歌手である美空ひばりとのエピソードがある。
トシちゃんの売り上げが落ちている
この話を読んだのは伊集院静先生の本だったのか、ちょっと思い出せない。
伊集院先生がマッチさんの新曲の作詞を担当したときのこと。
マッチさんが「ここのところ、トシちゃんのレコードの売り上げが落ちているんですよ。トシちゃんを出し抜くならば今がチャンスなんです」という旨を伊集院先生に話したとのこと。
「アイドルでもその辺ちゃんと計算しているんだ」と伊集院先生は感心したというエピソードである。
美空ひばりに「おばさん歌うまいね」
昭和の大歌手・美空ひばりに直接「おばさん歌うまいね」と話したエピソードがある。
美空ひばりに面と向かって「おばさん」「歌が上手い」という人はなかなかいないだろう。
あっけらかんと「歌がうまい」と自分をおばさん呼ばわりした少年(マッチさん)を美空ひばりは気に入ったとのことだ。
同じように、マッチさんは黒柳徹子氏とも長い交流がある。
勘の良さと大物の懐に飛び込んでいく要領の良さと計算高さで、マッチさんは芸能界を生き延びてきたのだろう。
ただ、芸能界に居ることは良いことばかりではない。
時には悲しい出来事も巻き込まれてしまうこともある。
確か、母親の遺骨が盗まれるという不可解な事件も起きている(しかも未だに未解決)。
そういう点では芸能人を続けるのは大変なことだと思う。
そんな中、メリーさんも黒柳徹子氏もお年を召され、影響力が弱まってきたのだろうか、今回の騒ぎとなった。
55歳:昔なら定年
マッチさんは今、55歳。
55歳といえば、昔は定年である。
ジャニーズ事務所には人生これからの若い人がたくさん在籍している。
そんな中で、働いているのか働いていないのか良く分からない中高年が、若手が稼いだお金を使って好き放題しているのは若い人に悪影響を与える・老害でしかないと事務所は判断したのだろうか。
私もマッチさんも、老害とよばれるような年になったのだとしみじみ思う。