二世代住宅と防音工事

デイサービスに通っている母が、ほかの利用者から聞いた話。

90代の利用者の方いわく、二世代住宅を建てるにあたり、親世帯・息子世帯との間で生活音が漏れないように防音工事をしたけれど、90歳を過ぎてだんだん耳が聴こえづらくなったから、防音工事をやる必要はなかった、とのこと。

防音加工をした部屋にいると、外から音が聞こえて来ないので、刺激が少なくて、あまり良くない・外からの音が適度に聴こえてくる部屋のほうが良かった、と今は思っているそうだ。

防音加工をした部屋というのは、音が外に漏れない反面、外からの音も遮断してしまう

自然の老化現象で、年を取ると耳が聴こえずらくなるが、最近は、聴覚の低下が認知症の原因になるともいわれている。

適度に音が聞こえてくるような家のほうが、脳への刺激になって良いのかもしれない。

そういえば、近隣に住む高齢者からの「保育園からのこどもの声がうるさい」という苦情も、たいていは70代までの高齢者なのではないだろうか。

80歳を過ぎれば自然と耳が聴こえずらくなり、保育園からのこどもの声も気にならなくなるのかもしれない。