こどもたちに歌う時間を与えてほしい

わたしが小学生の頃、小学校では歌をよく歌った。

全校朝会でもクラスでも…なにかにつけて歌を歌った。

本当によく歌を歌ったのだ。

ところが、我が家のこどもたちを見ていると、小学校で歌を歌う機会が減っていると感じる。

特に、コロナ禍で約3年間を過ごしてきたこどもたちは、歌う経験が圧倒的に足りない。

 

小学校の音楽の授業時間の推移

小学校の学習指導要領を確認してみた(2 授業時数の変遷標準授業時数について )。

小学校・音楽の年間授業時間の推移(単位は時間)

データをグラフにしてみた。

 

1950年代・1960年代生まれの人たちは、今のこどもたちに比べて小学校1年生の音楽の授業数が多かったことがわかる。

今の60代70代の人たちは、小学校1年生の頃に歌を歌う機会が今の子どもたちよりも多かったのだ。

 

1958年改訂・1968年改訂の学習指導要領では音楽の授業時間は年間102時間である。

それが1977年改訂の学習指導要領からは、音楽の授業時間が今とほぼ同じに水準(年間68時間)に減らされている。

わたしはちょうどギリギリ、音楽の授業時間がまだ多い時代に小学校1年生を過ごすことができた。

だから「歌ばかり歌っている」記憶が私の脳内に残っているのだろう。

 

1998年には小学校中学年・高学年の音楽の授業時間が年間70時間からそれぞれ60時間・50時間に減らされた。

中学年・高学年のこどもたちが学校で歌う機会も昔より減っているのだ。

 

「歌うこと」にはここでは書ききれないほどのいろいろな効用がある。

そのひとつ、歌を歌うことはアウトプットだ。歌うこと=声に出すことだけでもストレス解消になる。

歌うことで、お金をかけることなくストレスを解消できる。

「歌」で学校生活の閉塞感を吹き飛ばしてほしい。

こどもたちはもっと歌ったほうがいい。

こどもたちに歌う時間を与えてほしい。