小学校の運動会「6学年差」に思うこと
以前、保育園の運動会について触れたが(園の運動会「乳児クラスの参加は必要か」)、今度は小学校の運動会について書こうと思う。
コロナ禍では運動会を縮小して開催する学校が多かった。
コロナ禍がひと段落して、運動会はまた元のやり方に戻りつつある。
次男が通う公立小では、教員の働き方改革の一環として、「学年別開催」・「午前中開催」等、運動会には過度の負担をかけない方式になった。
ただでさえ先生方は忙しいのだから、それで良いと私は思っている。
小学校の運動会を見ていて思うのは「子どもの頃の『6年』はとてつもなく大きい」ということ。
ついこの間まで園児だった小学校1年生と、もうすぐ中学生になる小学校6年生では気力も体力もまったく違う。
コロナ禍前の長男(当時小1)の小学校の運動会では、6学年差をまったく無視していた。
1年生の種目は大したことはなく、ダンスも可愛らしいけどすぐ終わる簡単なものだし、徒競走はただまっすぐ走るだけ。
1年生の出場種目はすぐに終わる。
だから1年生はほとんどの時間、競技を見ていることになる。
それが6年生になると「集団行動」といった内容になり、騎馬戦みたいな激しいぶつかり合いや、組体操など練習を積まないとできないものになる。
運動会の「華」といえば6年生の競技だ。
長男が1年生のときは、1年生たちは他学年の種目をただ見るために、長時間、外、しかもテント等の日避けがない場所で座らせられていた。
「運動会での6年生の勇姿を目の当たりにして、下級生は『ああいうふうになりたい』という思いを強くするのです」~学校便りでよく見かける決まり文句だ。
でも、4年生・5年生になれば6年生の姿に憧れるだろうが、1年生は長時間の観覧で疲れてダレダレ。6年生の競技などロクに見ていない。
温暖化により、運動会で炎天下のなか、外に長時間座っていること自体が「熱中症」を引き起こす原因になっている。
30℃超の気温の中で1年生を長時間、外で座らせておくのは良いことじゃない。
熱中症対策として学年別に運動会をやる学校も増えている。
良いことだと思う。
「6年生に華をもたせる」・「全学年で一致団結」という大義名分が、低学年(1年生・2年生)を負担をかけているという視点がない小学校は残念だ。