森永卓郎さんを偲ぶ

2025年1月28日、経済評論家の森永卓郎さんがお亡くなりになった。

森永さんは昨年、フェーズ4の原発不明がんを公表していた。

森永さん、昨年の桜は見ることができたけれども、今年の桜を見ることができなかった。

非常に残念だ。

 

森永さんは直観の人だった。

ワイドショーのコメンテーターとして、時にはほかのゲストと意見が合わず、ヒートアップしてケンカすることもあった。

 

森永さん、経済評論家としての視線が弱者に向いていた。

森永さんが提唱していたのは、金持ちがより金持ちになる経済政策ではなく、みんなが楽しく生活できる社会を作るための経済政策だった。

 

 

そんな森永さんは、以前も触れたが、慶應義塾高校に入学したものの、麻雀に明け暮れる生活に父親が激怒し、慶応義塾高校を退学させられ、早々に都立戸山高校に編入した経歴の持ち主である((読書感想)なぜ日本だけが成長できないのか(著者:森永卓郎))。

富裕層が多く通う私立高校を退学して都立高校に編入する、という経歴が森永さんらしい。

 

自由で個を重んじる戸山高校の校風は森永さんにピッタリ合っていた。

当時の戸山高校には個性的な先生が多くいらした、とのこと。

昔の都立高校はそういう感じだった。教師は「研修」という名目でお休みをとっていた。昔の都立高校での教師の「研修」については賛否両論あるだろう。

今の都立高校がやっている受験指導みたいなものは当時はなかった。

今はもう、そういう雰囲気はすっかりなくなった。

 

お亡くなりになる直前、森永さんは「ギスギスしている今こそ楽しめる社会って大事なのではないか」と語っている。

本当にそうだと思う。

 

森永さんの言うように、世の中が分断され、他者の足を引っ張り合うギスギスした社会になってしまった。

各人が毎日の生活に楽しみを見い出せるような社会になってほしいと私も思う。