子ども食堂について思うこと
子ども食堂が全国的に増えているそうだ。
我が家の近くにも子ども食堂がいくつかある。
我が家の子どもたちは、子ども食堂には一度も行ったことがない。
子ども食堂を運営している関係者の方々は「困っている子どもたちのために」という善意で子ども食堂の運営をしているたちばかりだとは思う。
けれども、子ども食堂の目的が当初とは違ってきているように思える。
子ども食堂の目的
現在、子ども食堂の目的は大別して2通りあるようだ。
1.親が仕事等で家に不在のため夕食を一人で食べている子どもたち(孤食) や、貧しくて夕食を十分に食べられない子どもたち(欠食) に暖かいごはんを提供する
2.子どもたちや保護者の交流の場としてごはんを提供する
子ども食堂が設立された当初は、孤食・欠食の子どもたちのサポート(上記1の理由)を目的とする子ども食堂が多かったと思う。
いつも孤食・欠食をしている子どもたちに、みんなといっしょにご飯を食べる機会を作ってあげたいというのが子ども食堂設立の主な目的だった。
けれども、最近我が家の近くにある子ども食堂を見ていると、孤食・欠食の子どもたちのサポート(上記1の理由)よりも地域交流(上記2の理由)が主になってきているように感じる。
子ども食堂の主催者が地域交流(上記2の理由)をどれだけ意図しているのかは分からない。
現在、子ども食堂にごはんを食べに来る子どもたちは地域交流(上記2の理由)で参加している子どもが増えているように見える。
子ども食堂が開催されている日に子ども食堂の前を通りがかると、ステキな雨よけカバーを付けた真新しいキレイな電動自転車がずらっと並んでいる。
本当に支援を必要としている孤食・欠食の子どもたちは子ども食堂を利用しないのでは?と思うが、実際どうなのだろう。
子ども食堂へのお誘い
今まで何回か子ども食堂から夕食のお誘いを頂いたことがある。
子ども食堂の主催者から子ども食堂への参加を誘われたこともあるし、子ども食堂の運営をサポートする関係者から子ども食堂への参加を誘われたこともある。
どこもかなり熱心に参加者集めをしている印象だった。
子ども食堂とて、参加者が集まらないと食材が無駄になってしまう。
動員がかけられる
自治体から子ども食堂に補助金が出ている場合も多いのだろう、補助金のために参加者の人数を増やす必要があるようだ。
だから参加者を確保するために、子ども食堂の運営をサポートする関係者に動員がかけられる。
実は、子ども食堂の運営を手伝っている身内がいる。
身内によると、参加者を集めるために動員がかかるそうだ。
ゆえに、子ども食堂の参加者は、運営をサポートしている人達の子どもやその知り合いの子どもが多い。
地域交流の場
子ども食堂の運営をサポートする人達は教育に関心があって、経済的にもある程度安定している人が多い。
子ども食堂に来ている子どもたちがそのような比較的裕福な家庭の子どもたちが中心になれば、夕食すら食べられなくて困っている子どもは来づらいだろう。
結果として、子ども食堂は孤食の子どもたちのためではなく、子どもたちや保護者の単なる交流の場になってしまう。
まあ、それはそれで、子ども食堂が地域交流の場になればそれで良いのかもしれない。
けれども「孤食・欠食の子どもをサポートする」という子ども食堂の当初の目的とは大きく離れることになる。
子ども食堂に関する疑問点(その1)要予約
用意する食材の量を把握するために、事前予約で前もって参加者の人数を確定させたいのはよく分かる。
けれども、子ども食堂に予約が必要ということは、孤食・欠食の子どもたちがふらっと立ち寄れる類のイベントではなくなっているのだろう。
しかも、ネットを介して事前予約が必要だったりする。
そうなると、孤食・欠食の子どもたちが気軽に来れなくなる。
子ども食堂に関する疑問点(その2)食事以外のイベント参加
食事をした後、イベント(演劇や紙芝居その他もろもろ)に参加しなければならない子ども食堂も多い。
うちの子どもたちは食事をするのが嫌というよりも、イベントへの参加を嫌がって子ども食堂には行きたがらない。
うちの子どもたちはご飯だけ食べてさっさと帰ってきたい派だ。
けれども、まるで「食事を格安で食べた分、イベントに参加していけ」と強要されているかのような感がある。
子ども食堂を地域交流の場にしたいのは分かる。
けれども、こういうイベントがあまり好きじゃない子どもは案外多いと思う。
まとめ
私見だが、本来、夕食を食べられないほど本当に困っている子どもたちの救済はまずは食堂形式ではなく、マンツーマン形式が良いと思う。
いつでもふらっと立ち寄れて、必要ならば夕食を食べて帰れるような一軒家があったら、孤食・欠食の子どもたちが気軽に立ち寄れる。
我が家の子どもたちが自立したら、自分がそういう場所を提供しようかなとも思う。