女子マネ体質
私が高校に入って驚いたことのひとつが「女子マネージャー」がいる運動部があることだった。
女子マネージャーはマネージャーであるがゆえ、プレーヤーではない。
当然、女子マネージャーは運動部に在籍していても試合には出場することはない。
ちなみに、私が通っていた中学校には女子マネージャーという存在はいなかった。
だから高校に入学したとき、自ら望んで「女子マネージャー」をやろうという女子生徒がいることに驚いた。
運動部は選手として活動するのが「華」・自ら裏方を買って出て何が面白いのかと思っていたからだ。
正直に言うと今でもそう思っている。
業務としての裏方を否定しない。
プロスポーツは裏方で働く人たちがいるからこそ成り立つのは当然だ。
けれども、学校スポーツでは事情が違う。
全国大会に出るような強豪校運動部のマネージャーならば、レベルの高いプレーを観ることが出来て面白いだろうし、全国大会への出場に貢献できることは名誉だろう。
大学の強豪野球部では男子学生がマネージャーをしていることもある。ケガで選手を断念した男子学生や、野球自体に興味がある男子学生がマネージャーをかって出るのだ。
けれども、高校の弱小運動部のマネージャーを自ら買って出る女性がいること自体が驚きだった。
女子マネージャーの要件
とはいえ、わたしが通っていた高校では女子マネージャーがいる男子運動部は限られていた。
花形スポーツだけ在籍
わたしが当時通っていた高校で女子マネージャーがいた男子運動部は確か、野球部・サッカー部・陸上部のみ。
ほかのマイナーな男子運動部には女子マネージャーはいなかった。
結局、花形の運動部にしか女子マネージャーはいなかったということ。
ここら辺が女子マネージャー希望者の深層心理を表していると思うが、どうだろうか。
やっぱり美人が多かった
そして女子マネージャーになるのはやっぱり美人が多かった。
美人が立候補して女子マネージャーになるのか、美人だから誰かから頼まれて女子マネージャーになったのかは、今となっては分からない。
ただ「女子マネージャーをやっていいのは美人だけ」という不文律が学校内に存在していたと思う。
女子マネージャーをやっていた美人さん達も当然にその不文律を分かったうえで女子マネージャーを引き受けていたと思う。
だから、あまり美人でない女子生徒が女子マネージャーをやっていると「この人は自分の容姿を理解していないのだろうか」と心配になった。
余計なお世話だが。
いずれにせよ、女子マネージャーは自分の出る幕ではなかったし、運動部に入部するならばプレーヤーをやらずにほかの人のお手伝いなどまっぴらごめんだと思っていた。
当然に、わたしは女子マネージャーには縁がなかった。
女子マネージャー:今も存在する
ところで、わが家の近くにグラウンドがある。
そこのグラウンドは強豪校ではなく、大学のサークルや地元のスポーツ教室がよく利用している。
驚いたことに、今でも男子だけのスポーツサークルに女子マネージャーというものが存在しているのだ。
彼女らはグラウンドに来て、部員の試合をよく見ている。
強豪校でもない・趣味程度でレベル的には大したことがない、大学のスポーツサークルの部員の練習を、女子マネである彼女たちは紅一点で、ニコニコしながら見ている。
強豪チームのレベルが高いプレーを見るならば、感動することも多いだろうし、面白いかもしれない。
けれども、趣味レベルでやっている大して上手くもない部員の練習を見ていて何が楽しいのだろうか?
まったくわからない。
そう思ってしまう自分は女子マネージャーには全く適性がないのだろう。