女子学級委員の変貌ぶり
そういえば、昔、
「公立中学に進学してから変貌した女子が数人いた」
ことを思い出した。
そういう女子はどこの中学・高校にも一定数いると思う。
思春期になると途端に、
勉強よりも恋愛やおしゃれに夢中になる女子がいるせいだろうか、
「女は色気づくと勉強をしなくなる」と、
女性をバカにするようなことを言われるのが、
昔からとても悔しかった。
実際は、恋愛やおしゃれに精を出す女子ばかりではないのだ。
真面目な女子学級委員の変貌
「小学生のときは真面目で優しくて明るく、学業優秀で学級委員をやっていた女子が、公立中学に進学してから、恋愛やおしゃれに目覚め、遊び人の友人達とつるんで騒ぐことに楽しみを見出し、態度や身だしなみを教師から注意されると反抗し、以前とは打って変わって勉強しなくなって成績は急降下し、学級委員とは程遠い存在になる」
そんな女子生徒が1学年に数人居た。
通っていた公立中学が荒れていた影響も大きいだろう。
ただ、公立中学に進学してからの彼女たちの変貌ぶりを見ていて、
私はすごく驚いた。
小学生当時の清楚で明るい面影はなくなり、
授業をロクに聞かず、
授業中教室でバカ騒ぎしておしゃれに精を出す彼女たちの姿を見て、
「昔の優しくて穏やかな彼女たちはどこへ行ってしまったのだろう」
「心の底から今の自分でいいと思っているのだろうか」
と生意気ながら感じていた。
どうってことはないことだ。
私が彼女たちよりも思春期を少し早く迎えたせいで、
中学校に進学する頃に私はすっかり落ち着いてしまい、
同級生を冷静に観察できただけの話なのだ。
卒業文集に綴られた率直な思い
けれども、そんなバカ騒ぎの毎日を後悔している女子生徒がいたことを思い出した。
公立中学を卒業する頃、
ある女子生徒が卒業文集に正直な思いを告白しているのを読んだ。
「小学生の頃は真面目に勉強していた。けれども、中学生になってからは勉強をしなくなり遊んでばかりで成績が下がってしまったことを後悔している」
という正直な思いを卒業文集に綴っている女子生徒がいた。
小学生の頃の明るく素直な性格は今も変わっていないんだな、
とちょっと嬉しい気持ちになった。
その女子生徒は、望んでいたレベルの高校へは進学できなかったみたいだ。
けれども、高校で勉強に励んで卒業後は留学したと聞いて、なんだかほっとした。
人間の性格はそう変わらないのだ。
彼女にとっても「喉元過ぎれば熱さ忘れる」で、
あの頃はなぜバカ騒ぎがあんなに楽しかったのだろうと途中で思い直したのだろう。
ある一時期、勉強しないでバカ騒ぎしたくなるのも、
思春期による女性ホルモンの成せる業なのだろうか。