今も昔も「あさがお」小学校1年生
小学校1年生は「あさがお」の種を撒いて育てる。
小学校1年生の恒例行事だ。
今も昔も変わらない。
小学校では今も昔も「あさがお栽培キット」を購入する。
もう50年近く前、わたしが小学校1年生だった頃、あさがおを植えるための植木鉢を小学校で購入したことを思い出す。
不織布の植木鉢
当時のあさがお栽培キットは不織布の植木鉢だった。
不織布製の植木鉢は、陶器の植木鉢のように重くないし割れない。
不織布で出来ているから、古くなるとそのまま生分解するので環境にやさしい。
わたしは、不織布の植木鉢の感触が好きだった。
けれども、いつ頃からは分からないが、小学校で購入する植木鉢は不織布製からプラスチック製に変わっていった。
長男が小1の頃には、巷でみかける朝顔栽培用の植木鉢はすっかりプラ製が主流になっていた。
あさがおを植えるための植木鉢は少しずつ進化していて、土の量が少なくても植えられるようになっている。
植木鉢自体は軽くても、中にいれる土が重いと持ち運びが大変だからだ。
枯れた朝顔
そして今年は次男が朝顔を育てる番になった。
几帳面な次男は小学校でもこまめに水やりをした。
水が十分足りているせいか、次男の鉢からはアサガオの芽が6つも出た。
けれども、朝顔の栽培に興味がない子もいる。
加えて、今年はコロナ禍が終わりマスクを外して小学校で生活するようになったせいか、小学校入学後に体調を崩す子が多い。
先日、授業参観で次男の小学校に行く機会があった。
次男が通う小学校に置いてある朝顔の植木鉢をみると、枯れかかった朝顔が植わっている植木鉢がたくさんあった。芽がたった1つしか出ていない植木鉢もいくつか見つけた。
体調を崩して、数日続けて休んでしまい、水やりが長期間できなかった子が多いのだろうか。
生き物を育てる大変さを知るには、植物は水やりをしないと枯れることを体験することも必要だ。
でも、小学校1年生が学校で育てる朝顔は、もしかしたら、人生ではじめて、じぶん一人で育てる植物かもしれない。
水がたりなくて枯れかかっている子の朝顔にも水やりをしてあげてほしいものだ。
「自分で育てた朝顔が、大輪の花を咲かせてくれたときの「嬉しさ」をこどもたちに実感してほしい」
そう思うと、いても経っても居られず、授業参観の合間に、朝顔が植えられた小学校1年生たちの植木鉢すべてにじょうろで水をかけてきた。
小学校では水が足りずに枯れかかっていた朝顔が、夏休みに家で息を吹き返して大輪の花を咲かせてほしいと祈りながら。