小学校お受験を考える

今回は、小学校お受験について取り上げる。

正直に言うと、
小学校お受験の経験がない私が小学校お受験に関する記事を書くのは、
少々申し訳ない気がするが。

でも次男が小学校お受験する可能性がゼロではないので(予言みたいだが)、
今回はあえて小学校お受験を取り上げてみる。

 

長男のとき

我が家は、長男は小学校お受験とは無縁だった。

なぜなら、
長男には地域の中で色々な人に揉まれて小学校生活を送ってほしかったから。

次男についても同じ思いだ。

けれども、
周りには小学校をお受験する人もぼちぼちいるのは事実である。

都市部に限って言えば、
これからは、
ワーキングマザーであっても富裕層は小学校お受験をする時代になると思う。

なぜなら、
公立小の環境がどんどん悪くなっていくだろうから。

乳児から保育園に預けることが主流になりつつある今、
十分に手がかけられていないまま成長する子どもが増えている。

それが原因で小学校で授業が成立しなくなることを一部の専門家が警告している。

ただ、当分は今まで通り、
小学校お受験の主流は専業主婦家庭だろう。

小学校受験するワーキングマザーの割合は少しずつ増えてはいるものの、
大部分の私立小学校では「母親は専業主婦であるべき」という前提で、
学校運営が成立している。

そこで今回は、
小学校お受験の「素人」である私からみた小学校お受験界の感想を書く。

 

小学校お受験界の移り変わり

現状、小学校受験するご家庭の大部分は、
「母親が専業主婦で、子育てに専念している」ご家庭である。

振り返れば、
2006年のリーマンショックを境に専業主婦世帯の数が減り、
子どもを保育園に預けて働く母親が激増した。

専業主婦世帯の減少は当然に、
小学校受験をする家庭の減少につながる。

日本では自営業の割合がどんどん減っている。

もっと言えば「裕福な自営業の跡取り」がどんどん減っている

これまで、
私立小学校に子どもを通わせる層の中心は裕福な自営業の人たちだった。
でも、昨今はそのような層が日本では減っている。

いわゆる有名校は今まで通り根強い人気があるものの、
中堅以下の小学校は入学志願者が減っているらしい。

私立小学校は入試倍率を明示しないところも多く、
謎に包まれているからだ。

 

伝統的な「私立小学校」の価値観

学校によって校風は異なるけれど、
私から見ると、
私立小学校は公立とは全く異なる人たちで構成される「独特の世界」である。

私立小学校の入試は、
入試で学力がものさしになる中学・高校・大学の入試とは価値観が全く異なる。

私立小学校の入試では、家庭の「品格」が重んじられる。

私立小学校の面接は「いかに子どもに目を向けているか?」をアピールする場である。

子どもには「お金をたくさん稼いでほしい」「出世してほしい」と思っている人は、
大部分の小学校お受験界の価値観に合わないともいえる。

 

働く母親大歓迎の私立小

そんな中、私立小学校は共働き世帯に目に向け始めている。

専業主婦世帯が減っているから、
専業主婦世帯だけにアピールしても、私立小学校への入学希望者は増えないからだ。

共働き世帯はダブルインカムだから、
今は専業主婦世帯よりもお金持ちの世帯が多い。

私立小学校は生き残りをかけている。

7、8年前くらいからだろうか、
昔は定番であった「母親はご家庭で」の方針をかなぐり捨てて、
民間学童の設置などで共働き世帯を呼び込もうとする私立小が増えてきた

今後、教員不足や子ども自身の愛着不足等が原因で、
公立小学校では「学級崩壊」が多発したりなど、
落ち着いた小学校生活を送ることができないのを警戒して、
私立小学校への入学を考える共働き世帯が増えるかもしれない。

 

お受験教室のしつこい勧誘

我が家は以前、保活をした際に、
小学校お受験教室が経営する保育園に問い合わせたことがある。

結局、料金の高さと場所の遠さからその保育園は断念した。

けれどもそれ以降、
しつこいくらいに小学校お受験教室の勧誘(ハガキ・手紙・電話)が来る。

この勧誘のしつこさからして、
小学校お受験はお金持ち世帯がターゲットで、一番「稼げる」入試なのだろう。

小学校お受験は一番お金がかかる入試だ。

小学校お受験した場合、
中学受験するような中高一貫に通う場合は、
小学校~高校までの12年間で最低2,000万円以上かかることを覚悟せねばならない。

小学校が私学だと、中学も必然的に私学になる。

中学受験できる私立小学校の場合、
私立小学校に通った子が中学受験に失敗して公立中学に行くのは、
環境のギャップが大きすぎてあまりにも過酷だ。

 

私立小→中学受験を経て私立中高一貫校でかかる費用の内訳

・小学校お受験の費用+小学校6年間の学費(最低600万円)+その他もろもろ=1,000万円

・中学受験の費用(中学受験しない場合は小~高までの塾費用)300万円+中高6年間の学費(最低600万円) +その他もろもろ=1,000万円

といったところか。

ここまで書いてきて、ふと我に返ってみると、
お金のことを細かく言うような家庭はやっぱり、
小学校お受験をしないほうがよいのだとやっと気づいた。

 

まとめ(個人的な感想)

次男が小学校に入学する頃に、近所の小学校がどうなっているかが心配だ。

ただ、小学校から高校までずっと私立だと最低2,000万円かかることを考えると、
高齢ママである私が、小学校から私立に子どもを通わせるのはリスクが高い。

やっぱり我が家は小学校お受験には簡単に手を出せない。

国立付属はどう?という声もある。

けれども、国立付属は抽選だから合格できるか保証はないし、
現在、国が今後も国立付属を残すつもりなのか不確定な状況なのが気になる。

個人的には、私立小に子どもを行かせるほどゆとりがある世帯が羨ましい。

お金の心配をすると、そう簡単に小学校お受験できないのが我が家の現状だ。