幼稚園向きの子・保育園向きの子
昔から「幼稚園向きの子ども」・「保育園向きの子ども」という観点がある。
子どもは環境への適応力があると言う。
けれども、中には新しい環境になじみくい子どももいる。
特に最近は、赤ちゃんの頃から保育園に預ける人が多い。
赤ちゃんの頃から保育園に通うということは、子ども本人の意思を問わずに子どもが集団生活を送るようになるということだ。
今思えば我が家の長男は保育園向きの子どもだった。
長男は赤ちゃんの頃から保育園に通っており、楽しく保育園生活を送ることができた。
けれども、我が家の次男のように繊細で神経質なタイプを早くから保育園に入れるには注意が必要だろうと思っている。
長男:保育園向きの子ども
振り返ると長男は「保育園向きの子ども」だった。
今となってみれば結果オーライだが、長男は基本的に明るくて物事を深く考えないタイプの性格だ。
長男が0歳児の頃から保育園の先生方から「癒し系」と言われて可愛がられていた。
長男の空気が読めない性格が、逆に保育園生活では幸いした。
長男はおおざっぱで物事の細かいところまで気が付かないので、保育園での日々の生活のアラに気付かず、保育園で長時間過ごすことがが苦にならなかったのだと思う。
次男:幼稚園向きの子ども
長男とは対照的に次男は、繊細で物事を思い詰めて考えるタイプの性格である。
次男は赤ちゃんの頃から他人に対して愛想が良くない。
生まれた直後から次男は頑固だと感じた。
成長するにつれて次男の頑固さはますますはっきりしてきた。
次男はおそらく保育園に入れても先生方から可愛がられるタイプではないと思う。
私は親だから次男はもちろん可愛い。
けれども次男を「陰気」・「頑固」な子どもだと思う人もいるだろう。
それに、今のほとんどの保育園のように、先生方が毎日忙しくて殺伐した状況だと次男はそれを素早く察して、不安に感じるだろう。
次男は保育園生活のアラに素早く気づいてしまい、ますます自分自身を先生にさらけ出すことができなくなるだろう。
たまたま相性の良い先生に当たればよいかもしれない。
けれども、今は保育園の先生は頻繁に辞めていくことも多い。
次男は認可保育園にはいれなかった。
けれども今となっては次男は乳児の頃から保育園に行かなくて良かったと思っている。
子どもが幼稚園に入る年齢になれば、子ども自身がどこの幼稚園に入園するのかはっきり自覚したうえで幼稚園に入園する。
大人びていて頑固で自分のことは自分で決めたい次男にとっては、初めての集団生活が幼稚園であって良かったと思う。
繊細な子どもにとって
周りを見ていると、繊細で神経質なタイプの子どもにとって最初の集団生活がとても重要だと感じる。
最初の集団生活が本人に合わないものだった場合「集団生活はつまらないもの」だという先入観を植えつけることになる。
そして、その先入観を修正するのにものすごく時間がかかることもある。
最初の集団生活(保育園)でつまづいて、不登校につながるようなケースもいくつか知っている。
もちろん不登校が悪いわけではない。
最近の小学校を見ていると、感性が鋭い子どものほうが不登校になるのでは?と思うことがある。
長男とその周辺をみていると、ある程度タフ(良い意味で鈍感)でないと小学校生活は楽しめない気がする。
また、最近は、集団生活の場としてどうなのだろう?(正直に表現する)と思うような保育園が多い。
保育内容以前に、部屋が狭い・園庭がない・先生が少ないのでは、それだけで繊細で神経質なタイプの子どもは精神的にやられる。
早くから保育園に入れれば社会性が増す、のではない。
むしろ、繊細で神経質なタイプの子どもを早くから保育園に入れると不安になり、逆効果かもしれない。
自分の意思を言葉で伝えられない赤ちゃんのときに本人に合わない保育園に入園すると、赤ちゃんは言葉で表現できないから、体調がいつも悪かったり、登園渋りが続いたりする。
繊細で神経質なタイプの子どもは特にそうなりやすい。
次男を見ていて、子どもが繊細で神経質なタイプだと思ったら、通う保育園を相当に吟味して選ぶか、あるいは、年齢がある程度高くなってから(言葉で意思疎通ができる年齢、2歳以降になってから)保育園・幼稚園に通うという選択肢もアリかもしれないと思う。
そして、次男を見ていて、繊細で神経質なタイプの子どもであっても、3歳近くになれば外の世界に興味が出てくるのが分かる。
親としては正直なところ、外の世界に興味を持ち始めた次男を色々なところに毎日連れていくのが大変だ。
けれど、幼稚園入園まであと1年もない今は二度とない機会だと思い直して、毎日奮闘して次男とお出かけする日々が続いている。