散歩から見える保育士不足

長男が通った私立認可保育園

次男を連れて外出する際、長男が通った保育園の前を通ることがよくある。

そこの保育園に通っている子どもたちが散歩する場面にもよく出くわす。

長男が通った保育園は私立保育園。

長男が通っている当時は20代の若い保育士さんががたくさん在籍していた。

それが最近、この保育園の園庭で子どもたちが遊んでいるのを見ると、若い保育士さんをあんまり見かけない。

園庭に居るのは中高年、主に60代前後のシニア世代の保育士さんたちだ。

シニア世代の保育士さんたちは園庭の隅に腰かけて子どもたちの相手をしていたりする。

今日は、散歩にでかける子どもたちの列に出くわした。

50代男性とおぼしき男性保育士さんと、30代の比較的若い女性保育士さんが2人で年少組の子どもたちの引率をしていた。

 

近所の認証保育所

長男が通ったことはないけれど、我が家の近所には昔ながらの認証保育所がある。

昔は認可外保育所だったのが、いつの間にか認証保育所になっていた。

そこの認証保育所は、カリスマ的な園長が長年運営していて、地元での評判もとても良い。

そこの認証保育所の保育士さんたちが子どもたちを散歩させているのにもよく出くわす。

 

シニア保育士

ところが、最近、そこの認証保育所の保育士さんたちの年齢層がすごく高いのだ。

年配の保育士さんたちは外見からしてどうみても60歳以上、もしかしたら65~70歳くらいのシニア世代だ。

数年前までは、そんなに年齢が高い保育士さんがその認証保育所で働いている姿は見たことがなかった。

この近所の認証保育所だけではない。

散歩している他の保育園の保育士さんたちの中にも、シニア世代の方が確実に増えている。

 

中高年男性保育士

シニア世代だけでない。

中高年の男性が園児の散歩の引率をしているのをよく見かけるようになった。

私は最近まで中高年男性が保育園児の引率をしている姿を見たことがなかったので驚いた。

最近は中高年男性の保育士さんというのも増えているのだろうか。

若い保育士さんを見かけないということは、保育士不足がかなり深刻なんだろう。

大手の株式会社保育園が、新卒の保育士さんを根こそぎさらっていってしまって、地元密着の小さな保育所には若い保育士さんが来ないという話も聞く。

私個人としては、保育士さんたちが若いほど良いとは思わない。

シニア世代の方々のほうが物事をどーんと構えられるので、シニア世代の保育士さんに面倒を見てもらえれば、子どもたちもゆったりと過ごすことができると思う。

ただ、今日外出していたら、60代半ばくらいの保育士さんが、1歳児4人を載せた4人乗り乳母車を引っ張って横断歩道を渡っていたのを目撃した。

1歳児1人8kgとして4人乗っていれば8×4=32kg、車体の重さと合計すれば約40kgにはなるだろう乳母車を押して散歩するのは相当な重労働だ。

安全面を考えると、こういう重労働はやっぱり、ある程度若い人が担当してもらいたい。

大幅な定員割れをするような企業主導型保育所などをどんどん作って保育士不足を助長するよりも、地域に長年貢献している保育所に自治体から人材を提供するような施策をしてほしいものだ。