帝王切開の傷あと(その2)
帝王切開だった次男の出産から4年が経とうとしている。
ここで何度も書いてきたように、次男妊娠時は巨大子宮筋腫合併妊娠だったので予定帝王切開だった。
最後の最後まで子宮筋腫の位置がずれて普通分娩になることを祈っていた。
今思えばどう考えても子宮筋腫がずれる確率はかなり低かった。
それでも、今回が最後の出産だろうから、できれば普通分娩をもう一度やってみたかったのが本音だ。
長男の出産(普通分娩)は確かにものすごく痛かったけれど、終わった後は気分爽快で余力もまだ残っていた。
若かったのだ。
会陰も無事だったので、翌日にはもう一度産んでみたい気持ちがわいてきた。
だから次男も普通に産んでみたかった。
術後半年は何もしない
次男妊娠時はかたくなに普通分娩になることを祈っていた。
だから帝王切開で次男を出産した後、どのように傷あとをケアしたらよいかなんて、まったく調べていなかった。
その結果、帝王切開の術後半年ほどは帝王切開の傷あとの処置を何もしなかった。
いや、何もしなかったというより、帝王切開後しばらくは傷口が気持ち悪くて傷口を直視できなかったのだ。
特に、帝王切開後1週間は傷口がひどい状態で、傷口を直視する気がまったく起きなかった。
その後もしばらくの間、傷口を見るのがこわかった。
そのせいで、帝王切開の傷口をケアしようという気が起らなかった。
傷あとは縦切り
ちなみに、帝王切開後に子宮筋腫核出をしたので、傷あとは思いっきり「縦切り」である。
美容に関心が高い女性ならば「退院した後にどういう方法で帝王切開の傷口の処置をするとキレイに治るのか」を入院中に担当医に確認するだろう。
けれども、美容にあんまり関心がない私は、帝王切開の傷口の処置の仕方を医師に聞くなど思いもよらなかった。
結果として、帝王切開後、半年間、傷口の処置をなにもせず放置してしまった。
傷口をできるだけ触らないようにはしていただけだ。
その結果どうなったかというと…
傷あとの下端約1.5cmほどがケロイド化してしまった。
その後1年ほど
今さら無駄な抵抗だと思いつつも、術後半年経ってから湿潤療法のパッドをケロイドに貼って過ごしてみた。
結果、ケロイド以外の部分は綺麗になった。
けれども、傷あとの下端約1.5cmは今でもケロイドになったままだ。
大病院への気兼ね
私が出産した広尾日赤(日本赤十字社医療センター)はNICUを備えた大病院ゆえに、重症例も数多く引き受けている。
エライ先生はいつも忙しそうだ。
だから帝王切開の傷あとについて質問する気すら起こらなかった。
「忙しいんだからそんな美容的なこと、ここで聞かないでくれ」と言わんばかりのオーラが出ていた(ように思う)。
今思えば、若い先生に帝王切開の傷あとの修復方法を聞けばよかった。
そういえば、「母乳道場」で知られる広尾日赤での入院期間中は次男に母乳を吸わせることに必死で、帝王切開の傷あとを気にする余裕がまったくなかった。
あれから4年近く経って、帝王切開の傷あとへの効果的なケアも少しずつ話題になっているし、帝王切開の傷あとをケアするための商品も市販されている。
これから帝王切開で出産する人は、産後の入院中に若い担当医をひっつかまえてケアの方法を聞いたほうがいいと思う。