女性の声と老化について

2020年の紅白を観ていて良かったことは2020年の紅白に書いた。

その一方で、2020年の紅白を観ていて考えさせられたことがある。

それは「女性の声と老化について」だ。

 

松田聖子とユーミンの歌について

2020年の紅白には、石川さゆりや天童よしみなどの常連ベテラン女性歌手のほか、松田聖子と松任谷由実という大物が出演した。

この松田聖子と松任谷由実の2人が歌う姿をみて、女性の声はいつから老化するのだろうかと考えさせられた。

松田聖子はきちんと歌唱していたけれど、口パクではないか?と感じた。

実際口パクだったのかは分からない。

松田聖子というきちんとした歌手がもし口パクだったとすれば、口パクでないと紅白に出場できないのならば、出場する意味があるのだろうか。

松任谷由実(ユーミン)のほうは口パクではなく生歌だったと思う。

ただ、ユーミンの歌が以前とは比較できないほどのレベルだった。

ユーミンのファンの人は、ユーミンの歌が以前とは違っていることを当然気づいているだろう。

ユーミンの歌というのは柔らかくて、声を張り上げる歌唱法ではない。

声を張り上げると曲の良さが消えてしまうのがユーミンの歌だ。

声を張り上げて歌う同世代の天道よしみの歌はいまだに現役であることを考えると、ユーミンの歌は大ホールでの歌唱にそもそも適していないと感じた。

ユーミンは、大ホール会場で歌う紅白はもう止めたほうがいい気さえした。

まあ、あと10年紅白出場を続ければ、出場しているだけで有難いと言われるだろうけれど。

 

声の老化の性差について

松田聖子(58歳)と同世代の男性歌手として玉置浩二(62歳)が今年の紅白に出場していた。

玉置浩二の堂々とした歌唱を聞いて、男性は60代でもきちんとしたトレーニングを積んでいれば、歌声は劣えないのかもしれないと感じた。

歌声に年齢を感じさせない玉置浩二が別格ということかもしれないが。

ただ、玉置浩二だけでなく、さらに年上の郷ひろみ(65歳)だって年齢を感じさせない歌声を紅白で披露した。

男性とは対照的に、女性はトレーニングの有無に関わらず、更年期を過ぎると女性ホルモンの影響で高い声が出にくくなるのだろうか

その一方で、男性は70代に入ると声自体が出なくなる人が多い。特に高音がかすれる。

対照的に、女性は70代になっても声自体は出る人が多い。

女性は更年期に声が急激に老化するが、その後の声の老化が緩やかであるのに対して、男性は70代前後で声が急に老化する、という感じだろうか。

男性で息が長い歌い手といえば、小田和正(73歳)と山下達郎(67歳)である。

いずれも昔と変わらぬ声をお持ちだが、この方々はいったいどういうトレーニングをして声を維持しているのだろうか。