粉ミルクメーカー4社の粉ミルクを比較する(2021年11月)

日本には、規模が大きな粉ミルクメーカーが4社ある。

日本の粉ミルクの品質の高さは国内だけでなく海外にも知られている。

先日は、そのうち明治ほほえみを取り上げた(粉ミルクの成分を調べてみた(2021年11月))。

今回は、日本にある粉ミルクメーカー4社の粉ミルクの特徴について取り上げる。

 

粉ミルク製造のコンセプト

粉ミルクというのは「できるだけ母乳に近づける」というコンセプトのもとに作られている。

粉ミルクは赤ちゃんの食べ物だから、安全性が確認されていない成分を粉ミルクに配合するわけにはいかない。

果たして粉ミルクメーカーは、どんな成分によって商品(粉ミルク)の差別化を図っているのだろうか

今回は、各粉ミルクメーカーに特徴的な成分についてまとめる。

 

明治「ほほえみ」

明治「ほほえみ」は、明治乳業が製造・販売する粉ミルク。

明治「ほほえみ」は、日本で一番売れている粉ミルクである(2021年11月)。

明治「ほほえみ」のwebサイトは日本語のほか、英語・中国語・韓国語・ポルトガル語・タイ語・アラビア語のものまである。このことから、日本の粉ミルクが在留・海外在住の外国人にも広く知られていることがわかる。

 

フラクトオリゴ糖を配合

明治の粉ミルク「ほほえみ」は、フラクトオリゴ糖が配合されているのが特徴。

日本で販売されている粉ミルクのうちフラクトオリゴ糖が配合されているのは、明治「ほほえみ」だけ

 

フラクトオリゴ糖は腸内のビフィズス菌を増やす作用があり、
ビフィズス菌が増えると、病気や細菌とたたかう力につながるとのこと。


適切な栄養設計|「明治ほほえみ」の公式サイト (meiji.co.jp)から抜粋

わたしが明治「ほほえみ」を飲んでいて便通がとても良くなったのは、フラクトオリゴ糖のおかげだろうと思っている。

 

森永「はぐくみ」

森永「はぐくみ」は、森永乳業が製造・販売する粉ミルクだ。

森永「はぐくみ」のwebサイトは日本語のほか、英語・中国語・韓国語・ポルトガル語のものもある。

 

ラクトフェリン・3種のオリゴ糖・ルテインを配合

森永の粉ミルク「はぐくみ」は、ラクトフェリン・3種のオリゴ糖・ルテインが配合されているのが特徴。

日本で販売されている粉ミルクのうちラクトフェリン・3種のオリゴ糖・ルテインが配合されているのは、森永「はぐくみ」だけ

 


ラクトフェリンについて:はぐくみ | 商品情報 | 森永乳業 妊娠・育児情報サイト「はぐくみ」 (hagukumi.ne.jp)から抜粋


3種のオリゴ糖について:はぐくみ | 商品情報 | 森永乳業 妊娠・育児情報サイト「はぐくみ」 (hagukumi.ne.jp)から抜粋


ルテインについて:はぐくみ | 商品情報 | 森永乳業 妊娠・育児情報サイト「はぐくみ」 (hagukumi.ne.jp)から抜粋

 

雪印ビーンスターク「すこやか」

雪印ビーンスターク「すこやか」は、雪印ビーンスタークが製造・販売する粉ミルクだ。

 

オステオポンチンを配合

雪印ビーンスターク「すこやか」は、オステオポンチンが配合されているのが特徴。

日本で販売されている粉ミルクのうちオステオポンチンが配合されているのは、雪印ビーンスターク「すこやか」だけ

オステオポンチンとは、細胞が分泌するサイトカインとよばれるたんぱく質のひとつ。

オステオポンチンは、ヒトの体内の多くの組織に存在し、特に臍帯血や乳児の血漿に高濃度に含有され、母乳中にも含まれる成分である。

オステオポンチン含量を母乳に近づけたミルクで哺育された乳児では、発熱率が低下し母乳栄養児の発熱率に近づくなど、乳児の感染症を予防することが実証されているとのこと。


オステオポンチン | 赤ちゃんをまもる免疫成分 | 雪印ビーンスタークの母乳研究 | (bonyuukenkyuu.com)から抜粋

 

 

グリコ「アイクレオ バランスミルク」

グリコ「アイクレオ バランスミルク」は、グリコが製造・販売する粉ミルクだ。

 

20mgのヌクレオチドを配合

グリコ「アイクレオ バランスミルク」は、20mgのヌクレオチドが配合されているのが特徴。

日本で販売されている粉ミルクのうち20mgという母乳に近い量のヌクレオチドが配合されているのは、グリコ「アイクレオ バランスミルク」だけである。


https://cp.glico.com/icreo/から抜粋

 

まとめ

以上、日本で製造・販売されている4社の粉ミルクを紹介した。

できるだけ母乳に近い成分であることが求められるため、配合成分がどうしても限定される粉ミルクについて、各メーカーが工夫を凝らしていることがよくわかった。

日本の粉ミルクの研究開発は、世界に誇れる技術のひとつだ。

これからも赤ちゃんのために、安全・安心で高品質な粉ミルクを提供し続けてほしい

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