遺影写真は早めに用意しておいたほうがいい
先日崩御されたエリザベス女王の棺を載せる車は、車内に置かれた棺が外から良く見えるよう、車窓が大きく設計された特注のものだった。
エリザベス女王は、30年以上前から棺や霊柩車を準備していたと報道されている。
若いうちに終活をしておくと、辛気くさくならずに済むという利点があるのは確かだ。
遺影写真は「いつ頃」準備するのか
ところで、遺影写真はいつ頃準備するのだろうか。
周囲の高齢者の話を聞くと、いつ遺影写真を準備するかはひとそれぞれだ。
20年も前から遺影写真を用意している親族(高齢者)がいる。
一方、亡くなる5年くらい前に遺影写真を準備していた親族(高齢者)もいた。
ただ、余りにも若いうちに遺影写真を準備すると、亡くなったときの故人とのギャップが激しいという問題は確かにある。
「遺影写真撮影サービス」というのがある
故人が急に亡くなった場合、遺族が遺影写真用の写真を探しても見つからなくて困るケースは案外多いと思う。
遺族が遺影写真用の写真をあわてて探さなくても済むよう、遺影写真撮影サービスを提供している葬儀会社もある。
生前に葬儀を契約した葬儀会社が、遺影写真を生前に用意してくれるのだ。
当人が亡くなると、葬儀会社が保存していた遺影写真を葬儀のときに使用することができる。
遺影写真が準備してあれば、残された遺族が遺影写真用の写真を探さなくても済むので助かるのだ。
それに何よりも、故人が元気なうちに余裕を持って撮影された遺影写真なので、とても良い写真だったりする。
遺影写真を準備していないと、どうなるか
「小さな写真しかない」ケース
わたしの父も遺影写真を準備していなかった。
父は自分が早く死ぬと思っていなかったので、遺影写真を撮影していなかったのだ。
父が亡くなったとき、探しても遺影写真向けの良い写真が見つからず、小さな写真を大きく伸ばしてピンボケした写真を遺影写真にせざるを得なかった。
お洒落な父だったのに、自らの遺影写真はピンボケした写真になってしまったことを、父はあの世でどう思っただろうか。
「高齢者になってからの写真が残っていない」ケース
祖母が亡くなった時も遺影写真を準備していなかった。
祖母の場合、高齢者になってからの写真がほとんど残っておらず、結局、亡くなる30年以上前の写真を遺影写真として使う羽目になった。
「元気なうちに遺影写真を撮影しておいて」と母にも今から頼んでいる。
少し気が早いかもしれないが、わたしも若くて元気なうちに遺影写真を準備しておこうと思う。