カルーセル麻紀の自伝が興味深かった

性同一性障害(Gender Identity Disorder)についての話題がホットだ。

性同一性障害の著名人のパイオニアは美輪明宏だろうか。

そのあとにカルーセル麻紀が続く。

私は個人的には 「性同一性障害」を病気とみなすのはどうしても抵抗がある。

「体が女性(男性)なのに心が男性(女性)なのは脳の特性であって、心の病ではないだろう」「勝手に病気にしないでくれ」とカルーセル麻紀は言うが、その意見に同意する。

考え方が男性(女性)ぽい女性(男性)なんてたくさんいる。

それに、性自認は女性でも、女性っぽい容姿になりたい人もいれば、女装にすら興味がない人もいる。

本当に多種多様。人それぞれなのだ。

 

ホルモン治療の過酷さ

ところで、性転換するにあたり受けるホルモン治療は、治療を受ける当事者にとって非常につらいものだといわれている。

カルーセル麻紀は、50年以上前に性転換手術を受けた先駆者である。

そのカルーセル麻紀のインタビュー(自伝)がとても興味深い。

カルーセル麻紀については以前、徹子の部屋に出演したときの話が面白かった((徹子の部屋・視聴録)2022年11月21日(月)カルーセル麻紀)。

 

特にスペシャルインタビューは読みごたえがあった(カルーセル麻紀さん スペシャルインタビュー 第1回目 – salitoté(さりとて) 歩きながら考える、大人の道草WEBマガジン (salitote.jp))。

今から10年以上前に、カルーセル麻紀は、女性ホルモン投与を含め性転換治療の過酷さについて長く語っているのだ。

上に挙げたカルーセル麻紀のインタビューには、「治療自体が非常につらいものなので、当事者は安易に性転換手術に走らず、じっくり考えるように」との経験者ならではのアドバイスが形成されている。

治療をするかどうかは当事者本人が決めればよいことだが、どうやら、ホルモン治療の過酷さはかなり前から知られていたことのようだ。

そんな過酷な治療を乗り越えてたくましく生きているカルーセル麻紀のタフさに脱帽である。

そういえば、こどもの頃、カルーセル麻紀をテレビで初めてみたとき、非常に美しい女性だと思うと同時に、性別を超越した妖艶さを感じた。

その頃の私はまだ小さな子どもだったので、カルーセル麻紀が男性か女性かなんて、思いすらしなかった。

妖艶さがあるのに竹を割ったようにさっぱりとして明るいところがカルーセル麻紀の魅力だといつも感じる。