実際に通ってみてわかった、幼稚園と保育園の違い
長男を保育園に、次男を幼稚園に実際に通わせてみて、今まで気づかなかった保育園と幼稚園の違いがわかってきた。
実際に子どもを通わせてみないと分からないことはやっぱり、ある。
幼稚園と保育園の違いの要因
幼稚園からこども園への転換に反対する意見をあちこちで見たり聞いたりしてきた。
幼稚園からこども園への転換に反対する教育関係者は多い。
先生方が幼稚園からこども園への転換に反対する理由は「幼稚園と保育園とで文化があまりにも違いすぎる」というものが多い。
幼稚園は専業主婦の母親が多く、保育園は働く母親が多い。
保護者の生活様式があまりに異なるから幼稚園と保育園をいっしょにすることが難しいという意見だ。
幼稚園と保育園の違いの多くは「母親が専業主婦か働く母親か」という保護者の生活様式の違いに起因すると思う。
預かり保育が普及して、実際に幼稚園に子どもを通わせている保護者の中にも働く母親が増えている。
「幼稚園では教育をしているけれども保育園では教育をしない。こども園になれば保育園に通う子どもも教育を受けられる」なんて乱暴な話をネット上で見かけることもある。
いやいや、保育園に長男を通わせてみて「きちんと教育をしている保育園はたくさんある」と実感している。
幼稚園というところは同質性が高くて、違うことを受け付けない保守的なところがある。
だから幼稚園はなかなか変わらないかもしれない。
けれども、保育園の良いところを幼稚園はもっと取り入れてもいいと思う。
次男が今通っている幼稚園が決して不満なのではない。
けれども、幼稚園で保育園のやり方をもう少し取り入れてみたら、こどもたちにとって良いことはたくさんあると素人ながら感じる。
幼稚園と保育園で違うところ
1. 幼稚園は基本的に園外に出ない(園外を散歩しない)
保育園の場合、園庭の有無に関わらず園外に散歩に行くことが多い。
保育園に通っていた長男がそうだった。
長男は園庭がある保育園に通っていたけれど、長男は頻繁に園外に散歩に連れて行ってもらっていた。
もちろん保育園の場合、午前中散歩に行って十分運動すると、ぐっすりお昼寝してくれるという理由もある。
幼稚園の場合、年長が近づくと、就学後に「小学校に歩いて登園すること」を意識して、できるだけ歩く機会を作る(たとえば歩いて登園する)よう園から保護者に話がするそうだ。
幼稚園では「体力作りも保護者の仕事」というスタンスだ。
けれども、年長になってから歩き始めるよりも、保育園のように小さいうちから歩く機会を設けておいたほうが体力がつく。
体づくりは小さいうちからコツコツやったほうがいい。
保育園のように午前中ガッツリ歩く時間があると体力がつく。
それに、園外を散歩しながら公園や道端にある草花をゆっくり観察することは、園庭とは違う植物に触れられるというメリットがある。
2.幼稚園は運動量が少ない(体づくりやスポーツに力を入れている幼稚園は除く)
幼稚園は、保育園みたいに子どもをぐっすりお昼寝させるために疲れさせる必要がない。
だから、体づくりやスポーツに力を入れている園でなければ、幼稚園ではヘトヘトになるまでは体を動かさない。
それに、幼稚園は降園後に保護者同伴で園庭や公園で体を動かすことが前提になっているようだ。
預かり保育を利用する次男にとっては幼稚園での活動だけでは運動が足りない。
だから次男は、幼稚園の預かり保育から帰った後で公園に行って遊んでいる。
このことは以前の記事(体力が有り余っている次男への対策を考える)に書いた。
1.にも書いたけれど、正直言うと、少しの時間でもいいから幼稚園で午前中に散歩してくれると次男は満足すると思う。
3.幼稚園の先生は基本的に預かり保育に関わらない
幼稚園で預かり保育をやっている場合、「預かり保育」は通常保育と別系統の保育だ。
幼稚園の先生というのは基本的に、幼稚園の保育時間帯が終了した以降、預かり保育には関わらない。
幼稚園では基本的に、預かり保育は通常保育とはまったく別もので(そうでない幼稚園もあるとは思うが)、担任の先生とは別に、預かり保育担当の先生が幼稚園にいる。
幼稚園の先生に伝えたことがそのまま預かり保育担当の先生に申し送りがあるとは限らない。
預かり保育担当の先生にも伝えておきたいことは、預かり保育担当の先生にも別途伝えなければならない。
このことを知って、朝から夕方まで一貫した保育を行う保育園のやり方が当たり前だった私はビックリした。
幼稚園の先生に伝えたことと同じことを預かり保育担当の先生にも伝えなければならないのはとても面倒だ。
もちろん、担任の先生や預かり保育の先生にきちんと伝わるように申し送りされる仕組みになっている幼稚園もあるのだろうけれど。
4.身辺自立は保育園のほうが積極的
昼食が給食である保育園のほうが「食事の介助」や「排泄(オムツ外し)」には積極的に取り組んでくれる。
対照的に、幼稚園ではこういった身辺自立は基本的に家庭の役割だという意識だ。
「親がやるべきことは親がやる」というのが幼稚園の基本的なスタンスだ。