(徹子の部屋・視聴録)2022年8月15日(月)仲代達矢
2022年8月15日(月)のゲストは仲代達矢(登場人物は敬称略)。
茶色の和服で登場。
仲代達矢は今年90歳。まだまだ現役で舞台を続けている。
90歳前後の女優さんはたくさんいらっしゃるけれども、仲代達矢のように男性の俳優で90歳になって芝居を続けている人は数少ない。
無名塾の存続は亡き妻の意思
仲代達矢は『無名塾』を運営している。これは亡き妻の遺言だそうだ。
今も1年で80公演をこなしているとのこと。
『昔は若い俳優を引っ張っているという意識だったが、今は若い俳優に支えられている』と仲代達矢は話す。
舞台に立ち続けるための努力
この回を見て、仲代達矢という人が90歳で舞台に立ち続けるために様々な努力をしていることがわかった。
・足腰の筋力を維持するためのウォーキング
・ウォーキングをしながらの発声練習
・片足立ち
などのトレーニングだけでなく、台詞を覚えるために『台詞を書いて覚える』とのこと。
番組では、台詞を覚えるために台詞を筆で書いた紙の束が映し出されていた。
『若い頃と比べて台詞を覚えるのに10倍かかる』と仲代達矢は話す。
これほどまでに舞台に立ち続ける努力をしている仲代達矢の姿を見ると『加齢を言い訳にして何もやらないのは良くない』と自らを反省した。
舞台と映画それぞれの魅力
仲代達矢といえば『舞台』のイメージが強いが、今まで150本もの映画に出演してきたそうだ。
そんなに多くの映画に出演できたのは、仲代達矢が映画会社所属ではなく俳優座所属だったためである。
昔はかの有名な『5社協定』があって、所属する映画会社以外の映画会社が制作する映画に出演できなかったが、仲代達矢は映画会社に所属せず俳優座所属だったため、いろいろな映画会社の映画に出演することができた、というわけだ。
数多くの監督と仕事をしたが、『小津安二郎監督と溝口健二監督の映画には出演する機会がなかったのが残念だった』と仲代達矢は語る。ただ、それを言うと「贅沢だ」と言われるそうだ。
「舞台」はお客様の反応が直接伝わるのが魅力だが、「映画」は記録としてフィルムに残るという良さがあると仲代達矢は話す。
この日は戦争記念日
かなり前から『徹子の部屋』では毎年この時期、戦争体験を語るゲストが登場する。
自身も戦争体験者である黒柳徹子が戦争の記憶を風化させないためだろう、毎年夏は戦争体験者であるゲストが出演して番組で戦争体験を語っている。
わたしがこどもの頃は、夏になると戦争にまつわる番組が多く放映されていたものだ。
けれども最近はそういった番組が夏に放映される機会は減ってしまった。
だからこそ戦争体験を取り上げる『徹子の部屋』という番組は貴重である。
この日のゲストの仲代達矢も終戦時13歳だった。
たくさんの焼夷弾が東京に落とされたと話す。
毎日、死体をかき分けて新宿まで通学していたと語る。
今でも花火や飛行機の音がすると「ビクッとする」と仲代達矢は言う。
戦後77年が経った今でも、小さな物音に驚くのだ。それほどまでに戦争が残す足跡は大きいのだと思った。
ともに挑戦する者
仲代達矢だけでなく黒柳徹子も舞台を続けている。
齢90歳で舞台に立ち続ける同志として、番組の最後は仲代達矢と黒柳徹子がお互いにエールを贈り合っていたのが印象的だった。
徹子の部屋視聴録(俳優・歌手)
歌手
(徹子の部屋・視聴録)2022年2月16日(水)尾藤イサオ&今陽子
(徹子の部屋・視聴録)2022年8月11日(木)いしだあゆみ