高倉健と謎の養女
最近驚いたこと。
高倉健(以下登場人物は敬称略)の養女という人が「徹子の部屋」に出演していたこと。
高倉健クラスの大物俳優ともなれば、身の回りのお世話をしたいと言って近寄ってくる人はたくさんいるんだろうな。
献身的に世話をしてくた人に資産を残したくて養子縁組してもおかしくないだろうから、特段気にしていなかった。
けれども、徹子の部屋に養女が出演していたので、高倉健の晩年を調べたら、有名人にありがちな相続話(親戚が知らぬ間に養子縁組した)に発展していることを知った。
養子縁組が成立していれば養女が正当な相続人だから、高倉健が遺した資産を養女がどう処分しようが違法ではない。
しかし、高倉健の養女は唯一の相続人であるのをいいことに、やりたい放題のように見える。
「徹子の部屋」はなぜこの人を出演させたのだろうか。
高倉健 隠し続けた七つの顔と「謎の養女」
高倉健の私生活と晩年、亡くなる前後の養女の動きに関する本(高倉健 隠し続けた七つの顔と「謎の養女」)を最近読んだ。
高倉健 隠し続けた七つの顔と「謎の養女」(森功・講談社文庫)
またしても大物俳優が罠にまんまとはまってしまったケースのようで、読んでいて悲しくなった。
そういえば、宇津井健(俳優)も似たような話があったし、安岡正篤(学者)と細木数子のケースは遺族間での訴訟沙汰にまで発展した。
真面目で堅物、浮いた話などない人のほうが引っ掛かってしまうのだろうか。
高倉健の死後について
高倉健の死後に起きたことについては、複数のサイトで取り上げられている。
高倉健の死後に養女がしたこと
・高倉健が亡くなった直後に、高倉健が収集していた名車を次々にスクラップ
・資産価値5000~6000万円の高倉健自慢のクルーザーを解体
・あれだけの大物俳優なのに葬儀はなし(故人の遺志by養女)
・葬儀なしで、映画会社等数人を火葬場に呼んで分骨して終了
・火葬場で使う棺桶は「値段が一番安いもの」を指定
・スタッフ1名除いて養子縁組を周囲に伏せていた
・高倉健の実妹はじめとする親類に知らせず葬儀を行おうとした
・分骨を希望する高倉健の実妹に「骨の貸出なら許可する」と返答(実妹は後日、分骨してもらった人経由で骨を受けとる)
・高倉健が生前購入した鎌倉霊園の墓を更地にした
・鎌倉霊園にあった高倉健と江利チエミとの間の水子の骨は行方不明に
・高倉健が生前に購入した鎌倉霊園があるのに散骨(故人の遺志by養女)
・墓がないのでファンがお参りに行けない(しばらく後、分骨した骨を高倉健の実妹が実家の菩提寺に納めて碑を建てる)
・高倉健が住んでいた母屋を早々に解体し、ドーム型の豪邸を新築
こんなふうに粗末に扱われた高倉健が気の毒になる事例がいくつも並ぶ。
まとめ
高倉健の遺産は推定40億ともいわれている。
これだけのお金があれば、たとえば「高倉健基金」として若い人に奨学金を無利子で貸し出したり等、いろいろな公的活動が出来ただろう。
ハリウッドの大物俳優のように、生前から弁護士に相談しておけば、実妹をはじめとする遺族はモヤモヤした気持ちを持つことはなかっただろう。
ただ、高倉健という人が多くのスタッフに囲まれ、義理人情の世界で長年生きてきた人だからこそ、長年支えてくれたスタッフや友人を差し置いて「弁護士に相談」という考えが及ばなかったのかもしれない。
「資産家は生前に相続対策をしておかないと晩節を汚す」ことを示す例だ。
ところで、この養女なる人は以前は女優をしていたらしく、今後ナレーターなどの仕事を始めたいようだ。
しかし、高倉健が亡くなった後の所業が書籍やネットでこれだけバッチリ書かれてしまうと、養女に対する視聴者の心証は良くない。スポンサーが使いたがらないような気がするが、どうなのだろうか。