産後ケアで気づいたこと
産後ケア事業とは
私が住む自治体で産後ケア事業が始まったのは比較的最近だ。
産後ケア事業とは、厚生労働省が推し進めている「妊娠出産包括支援事業」の一貫で、「退院直後の母子に対して心身のケアや育児のサポート等のきめ細かい支援を行う」事業である。
この産後ケア事業、全国的にはまだ始まったばかりだ。
私が住む自治体が行っている産後ケア事業はいくつかあって、施設によって内容が違うようだ。
私が参加した産後ケアは、同じくらいの月齢の赤ちゃんを連れたママが数人参加して集まって話をしたり、授乳に関する相談をしたりするものだった。
私自身、母乳の出が出産当初から悪かったので、産後ケアで授乳に関する相談を受けてくれるのは本当にありがたかった。
長男出産の頃
そういえば思い出したが、長男を出産した頃は、授乳について相談をする施設はあったものの、まだそれほど多くなかった。
当時は社会全体が妊産婦に対して「何か困った頃があればどこかに積極的に相談しましょう」という雰囲気ではなかったのだ。
それに、長男を出産した病院はそれほど母乳推奨ではなかったので、1か月健診で「母乳が足りないようなのでミルクを少し足して下さい」と小児科医に言われてそれで終わり。
授乳に関しての助産師さんからのアドバイスもなかった。
母乳外来への参加も勧められなかった。
だから長男を出産した後は母乳育児が完全に軌道に乗るまで、母乳分泌を良くしようと自宅で孤軍奮闘していた。
当時はとにかく母乳を出そうと必死だった。
今思えばそんなことあったなあと懐かしさだけがこみあげる。
産後ケアでの気づき
次男と参加した産後ケアで一番驚いたことは「赤ちゃんは生後間もなくの時点でもそれぞれ個性が違う」ということだ。
生まれてまだ1,2か月しか経っていないのに赤ちゃんはひとりひとり本当に違っている。
赤ちゃんと接する仕事をしている人は当たり前のように知っていることだと思う。
けれども私のように、自分の子どもの世話しかしていない普通の母親は赤ちゃんひとりひとり本当に異なる反応やしぐさを見せるのでそれが新鮮だった。
同じ生後2か月でも
同じ生後2か月の赤ちゃんでも
・「おっぱいよりもおしゃべりが好き、人と接するのが大好きで、喃語で大人に懸命に話しかけてくる子」
・「おとなしくてニコニコ静かに笑っている子」
・「大勢の知らない人に囲まれるのがあまり好きでなく、ずっと緊張した顔をしている子」←うちの次男
と、赤ちゃんにはすでに個性がはっきりとある。
そう思うと、こんなに個性が違う赤ちゃんたちを集めて0歳児から保育園で集団生活させることは本来、赤ちゃんたちに相当の負担がかかるはずだ。
だからこそ保育園での0歳児保育ではなによりもまず、人的資源(保育士の経験や人数)と物的資源(保育室の広さやおもちゃの内容)の双方の面で赤ちゃんに最大限の配慮をしてほしい。