大橋純子さんにハマる【ボサノバ】

最近、歌手の大橋純子さんにハマっている。

大橋純子さんといえば、なんといっても、その圧倒的な歌唱力が有名だ。

特にハマっているのが大橋純子さんのボサノバ。

 

惜しくも大橋純子さんは昨年(2023年)に食道がんで亡くなられた。

大橋純子さんの高音部の伸びは素晴らしくて、その小柄な体からは想像もつかないほど迫力ある歌声を聴かせてくれた。

 

南佳孝氏とデュエットした大橋純子さんのボサノバがとても良くて、何度も見ている。

アレンジもバンドの演奏も素晴らしくてお洒落。思わず踊り出したくなる。

アコースティックギターとピアノが素敵。

大橋純子さんの歌が良いから、バックのミュージシャンも演奏していて心地良いだろうな。

 

最後の曲「トリステーザ」を聴くと、泣けてくる。

「トリステーザ」は、1967年にセルジオ・メンデス&ブラジル'66が発表した曲だ。

「トリステーザ」は中学高校の吹奏楽部でもよく演奏されている。1990年にサザンオールスターズが発表した「愛は花のように(Ole!)」という曲と雰囲気が似ている(と個人的に思う)。

 

「トリステーザ」という曲は明るいサンバの曲調からは想像できないのだが、副題「GOODBYE SADDNESS(悲しみよ さようなら)」のとおり、歌詞がとても重い。

「最後を悟っているから」「苦しむのはもう十分だ」「幸せだったあの頃に戻ってもう一度歌いたい」という歌詞を明るく高らかに歌う大橋純子さんの姿を見ると切なくなる。

 

たそがれマイ・ラブ

私が大橋純子さんをはじめて知ったのは1978年にヒットした「たそがれマイ・ラブ」だと思う。

「たそがれマイ・ラブ」は作詞阿久悠・作曲筒美京平によるもの。

今思うと「たそがれマイ・ラブ」というキャッチーなタイトルは、コピーライターだった阿久悠先生によるものだろうか。

 

「たそがれマイ・ラブ」のサビでは大橋純子さんの歌声の素晴らしさが堪能できる。

「たそがれマイ・ラブ」では、歌い出しは低音域でサビでは高音域になる。

途中、低音域と高音域を行ったり来たりするので歌うのに難しい曲だと思うけれども、大橋純子さんは見事に歌い切っている。

筒美京平先生が作曲したこの曲では、低音から高音へと一気に移るときに声がぶわっと爆発的に伸びる大橋純子さんの特徴がよく生かされていると思う。

大橋純子さんの曲の中では後述する「シルエット・ロマンス」が有名だけれども、この「たそがれマイ・ラブ」も素晴らしい。

 

ビューティフル・ミー

「ビューティフル・ミー」は1979年の作品。

この曲の作曲者は大橋純子さんのご主人である佐藤健氏。

この「ビューティフル・ミー」を最近改めて聴き直してみたのだが、とても素敵な曲である。

「ビューティフル・ミー」を発表した頃にちょうど大橋純子さんは結婚された。

そのせいだろうか、「ビューティフル・ミー」からは結婚する女性の初々しさが伝わってくる。

 

「ビューティフル・ミー」は、定番の結婚式ソングになってもおかしくない歌詞の内容なのだけれど…残念ながら、よほどの歌唱力がないと「ビューティフル・ミー」は唄えない。

マリーンと共演した「ビューティフル・ミー」が良い。

マリーンを気遣いながら歌っている大橋純子さんの温かい人柄が伝わってくる。