アラフィフ、スキーに挑戦する
バブルの頃、スキーが流行した。
大学生はこぞってスキー場に繰り出した。
地味な大学生だったわたしでさえ、友人と一緒にスキー場に出かけた。
ニセコ、安比高原、苗場、草津、白馬、蔵王、軽井沢…当時は若かったので体力があって、いろいろなスキー場に行った。
それなりにミーハーだった自分が今となっては恥ずかしい。
当時のスキー場にはユーミンの曲がよく流れていた。
スキー場で当時よく聞いたのは、ユーミンの「サーフ天国 スキー天国」という曲だ。
今聴くと少々恥ずかしい、バブルを象徴するような曲だ。
バブルが弾けた後もスキー人気はまだ続き、「ロマンスの神様」を歌う広瀬香美の声がスキー場に響き渡っていた。
あれから25年。
長男・次男がスキーに挑戦するため、老体に鞭打って、今年、日帰りスキーに出かけた。
我が家のこどもたちにはスキーで体幹を鍛えてほしいと思っている。
25年ぶりにスキーに挑戦する
子どもたちがスクールでスキーを習っている間を利用して、わたしもスキーに慣れることにした。
「習うより慣れろ」とのことで、まず、
・スキーを履く
・スキーにスキー靴を嵌める
・スキー靴を脱ぐ
をやってみる。
案外、体が覚えているもので、やってみるとなんとか出来た。
とはいえ、スキー靴というのはやっぱり履きにくいものだ。
しかも、スキー靴をなんとか履こうとして前かがみになろうとしても、情けないことに、お腹の肉が邪魔してスキー靴がなかなかうまく履けない。
感覚がもどるまで約2時間かかる
ゲレンデに出ていざ滑ろうとすると、バランスが取れなくてフラフラする。
昔と体型が変わっているので(プラス15kg)バランスが取れない。
結局、雪上でうまくバランスがとれるようになるまで2時間くらいかかっただろうか。
でも2時間経つと、不思議なことに昔スキーをした頃の感覚が戻ってきた。
リフトに乗る
慣れたのでリフトに乗ってみた。
「あれ、リフトってどうやって乗るんだっけ?」
「リフトから降りるときはどうするんだっけ?」
と思いつつ、なんとかなるだろうと、ひとりでリフトに乗ってみる。
実際、リフトの乗降はなんとかなった。
体が覚えているのだ。
若い時の苦労は買ってでもしたほうがいい、ということだ。
リフトに乗りながら、遠くの山々の冬景色を堪能する。
スキーの醍醐味のひとつはなんといっても、広大な雪山の冬景色を楽しめることだ。
そういえば、白馬八方尾根でスキーをしたときは、遠くの山々の景色の素晴らしさに感動したなあ、なんてことをリフトに乗りながら思い出した。
が、久しぶりにリフトに乗ったので、いざリフトから降りるとき、安全バーを下ろすのを忘れていたことに気づいた。
中級コースに挑戦する
少し慣れて初級コースに飽きてきたので、中級コースに行ってみた。
それほど急斜面ではないのに、25年ぶりに滑るわたしは足がすくんでしまい、スピードが出るのが怖い。
ほぼ横方向に蛇行しながら、ボーゲンでなんとか斜面を降りた。
とにかく板が重い・靴が重い
久し振りにスキーをやってみた感想。
滑るのは爽快だった。
でもトシのせいか、スキー場に繰り出すまでがつらい。
重いスキー靴を履いて、重いスキー板をかついで歩くのがしんどい。
ガンダム(古い)みたいなスキー靴の重いこと、重いこと。
あの重いスキー靴を履くと、自分がロボットになった気分になる。
今回行ったスキー場に高齢者はほとんど見かけなかった。
スキーはせいぜい65歳くらいまでだろうか。
わたしの場合、スキーをやるのはあと15年が限界かもしれない。
とにかく道具が重かった。
高齢者がスキーに挑戦するときは、スキーというスポーツ自体よりも、「重いスキー道具を身に付けること」・「重いスキー道具を持ち運ぶこと」がネックだね。
翌日はひどい筋肉痛
案の定、翌日は全身ひどい筋肉痛になった。
特に下半身、足。
筋肉痛になるだけ、スキーは筋肉に荷重がかかるのだろう。
来年はもう少し体幹を鍛えて、もう少し体重を減らした体でスキーに挑戦するつもりだ。
でも25年ぶりでも、なんとかスキーを滑れるものだ。
若い頃に体で覚えたことは、体が、脳が、覚えているということだ。
やっぱり、若いうちになんでも挑戦しておいたほうがいいのだ。
UVカット眼鏡のおかげでゴーグル要らず
ただひとつ、良かったことがある。
それは、普段かけているUV(紫外線)カット眼鏡のお陰で、ゴーグルを掛けなくても雪面が眩しくないのだ。
普段のメガネをかけているだけで、スキーをするときも視界「良好」だった。
UVカット眼鏡をかけているおかげで、雪面でも視界良好・快適に滑ることができたのだった。