子どもが安心して過ごせる保育園や学校にしないとね
今頃になって少子化、少子化、人口減少、人口減少と騒いでいる。
人口が減少するのは30年以上前から分かっていたことだ。
第2次ベビーブーマー世代の出産による第3次ベビーブームは結局、起きなかった。
今は第2次ベビーブーマー世代の出産適齢期が過ぎ、出産可能な年齢の女性が減少し、子どもの数が減った。
それだけである。
保育所増設は「経済施策」
つい最近まで、女性の子育て負担を減らすという名目で保育所の増設ラッシュだった。
「女性が輝くため」に保育所を増やしたらしいが、保育所に預けずに自分で子どもを育てると女性が輝けないの?と率直に思っていた。
保育所の増設は単なる「経済政策」だった。
女性を働かせて労働力として活用するために保育所を増やしたけれども、結果として子どもの数は増えなかった。
待機児童の解消!待機児童の解消!とあんなに騒いでいたのに、今や定員割れの保育園が続出している。
質が伴わない保育園を増やし、小学校入学前のこどもの環境を悪くさせた罪は重いよね。
当時、少子化対策として保育所を増やすことを提言していた経済学者は責任をとらないとね。
(読書感想)待機児童対策・その3(公立認可保育所は特養みたいな位置づけになるのか)
(読書感想)待機児童対策・その4(認可保育所が利用者を選べるほうがよいか)
保育所が爆発的に増えた結果、保育所に通う子どもの割合は幼稚園に通う子どもの割合と逆転した。
子育て世代の女性の就業率は上昇したが、その一方で、質が伴わない保育所が増え、早期から保育所に預けられ愛着に問題をかかえたこどもが増えた。
「こどもが全体的に幼くなっている」と学校関係者からよく聞く。
子ども時代が楽しくなかったら、子どもを育てたいとは思わない
公教育(公立の小中学校)は半ば崩壊していて、不登校のこどもの数は過去最多である。
次男を公立小学校に通わせていると「これでは不登校の子が増えるのは致し方ない」と思うことが多い。
公立小中学校は、こどもを安心して通わせられない場所になってしまった。
公教育を回避するため、お金にゆとりがある人たちは小学校の時点から私学やインターナショナルスクールにこどもを通わせる。
都内23区のなかで平均的所得層といわれる我が街でも、ご近所の子育て世代で小学校から私学やインターナショナルスクールに通う子どもが増えている。
富裕層はこどもを逃がす場所があるけれども、それ以外の人たちは逃げ場がない。
良くないとわかっている公教育にこどもを委ねなけれればならないのが悲しい。
こどもの数をこれ以上減らしたくないならば、保育所と公教育をなんとかするのが先決だ。
こども時代が楽しくなかったら、大人になったときにこどもを生み育てようとは思わないよね。