PTA「あっち側の保護者」について思うこと
PTA活動に熱心な保護者はどこの学校にも存在する。
PTA好きな保護者がいると、役員を引き受けてくれるから助かるのは事実だ。
でも、正直言うと、私はその手の保護者がちょっと「苦手」だ。
なぜなら、PTA活動に熱心な保護者は、学校(あっち)側の人間になってしまっているから。
PTA好きな保護者は学校によく出入りしているので、学校の内情をよく知っている。
「ここだけの話」を学校管理職から聞いて知っていたりする。そうなると、もう、彼ら彼女らは「保護者の代表」ではなく「学校側の人間」である。
「先生方も忙しいのよ」
たとえば、学校について何か意見を言うと、PTAに熱心な保護者からは「まあ、先生方も忙しいから」という返事が返ってくる。
まるで判を押したように「先生方も忙しいから」と答えるのだ。
「自分は学校のことをよく知っている。先生方が忙しいことをよく理解している」人間なのよ、と言わんばかりである。
「先生方も忙しいから」という言葉を聞くと、正直ゲンナリである。
「あなたは保護者の代表じゃなくて、学校の代表なの?」と言いたくなる。
こういうふうに言われると、まるで、わたしが「学校のことを何も知らない」・「学校の先生が忙しいことなどお構いなしに文句を言っている」人間みたいだ。
わたしは、何でもかんでも学校を批判しているわけじゃない。
学校生活で一番大切なこと「こどもたち全員に基礎学習を定着させること」だけはやってほしいだけだ。
実際、わたしは、こどものことで多忙な先生方に個別連絡しないようにしている。
内密の役員決め
実際、この手のPTA大好き保護者はPTAだけでなく、町会などの地域活動など学校絡みの別の組織に顔を出していることが多い。
地域絡みのイベントでの働きぶりが評価されて「この人が適任」と判断された保護者のところには、PTA役員決めの季節になると、現執行部から役員の打診がある。
こうやって、大奥のごとく、内密に、地域の顔役や現執行部に気に入られた人が役員に選ばれていく。
PTAは、見えないたくさんの保護者に支えられている
そしてもうひとつ。
今は、各人の負担軽減という理由で業務を細分化しているPTAが多い。
たとえば、学校側との連絡をする係(連絡係・たいてい役員)と、実際に業務をする係(実働部隊)に分かれて業務が行われている。
分業化が進んだ結果、実働部隊(大方の人がここに属する)は学校の先生方と関わることなく、業務だけをやって終わることが多い。
先生方と直接関わるのはごく一部の保護者(役員)だけである。
実際は、業務が多くて大変な実働部隊もあるのだが、実働部隊の大変さは表に出にくい。
そのせいもあって、PTAの仕事はやっても報われないという気持ちになる人も多いはずだ。
学校に頻繁に出入りする保護者だけがPTA活動をやっているわけじゃない。
PTAは、見えないたくさんの保護者によって支えられているのである。
PTAをやるならば、学校と保護者がもっとオープンに対話する時間を設けたほうがいいと最近とみに感じている。
PTAについて(まとめ)
役員決め
非加入問題
PTA活動あれこれ
【保護者会】グループ・ディスカッションはやめてくれ【PTA】