5歳:ピアノ教室を変えた

次男は、習い始めたピアノ教室を3か月目で変えた。

次男が通うピアノ教室を、長男が通っているピアノ教室に変えたのだ。

今までの経験から、わたしは、
「子どもの習い事を長続きさせるには先生の良し悪しではなく、相性が一番重要」
だと思っている。

子どもと先生の相性が良くない場合、その習い事は決して長続きしない。

「先生に事情を説明して対応策を何とか考えてもらう」という方法では、週1回ペースの習い事は続かない。

言われた通りにやるのが苦痛

次男が通っていたピアノ教室の先生は、ピアニストとしてはとても優れた人だ。

表現力が素晴らしく、細かいところまで気を遣って曲を仕上げる。大人や中高生の生徒ならば、間違いなくピアノの表現力がつくだろう。

次男が通っていたピアノの先生は、ピアノを弾く際の姿勢や手の形に厳しく、次男はレッスン中、頻繁に注意を受けた。

それは、次男がだらしないからとか、いい加減に弾いているからではなく、正しい弾き方を身に付けるために必要だった。

それに加えて、そのピアノ教室で課された譜読みの宿題のレベルがとても高かったことが追い打ちをかけた。

譜読みを無理矢理覚え込ませるより、曲をたくさん弾く中で自然と譜面が読めるようになるほうが、間違いなく次男の性に合っていた。

カトリックの躾の厳しい園に通う子どもならば、言われた通りにやることに違和感をもたないのだろう。

けれども、次男のように、ふだん自由保育中心の園に通っている子どもにとっては、言われた通りに弾かないと駄目だと、押さえつけられているように感じるみたいだ。

次男はレッスンが嫌で嫌で仕方なくて、ピアノを習い始めてからずっと「ピアノレッスンを辞めたい」と言い続けていた。

レッスンで弾く曲がどれも、こどもに馴染みがない曲ばかりであることも、ピアノレッスンをやめたい気持ちに追い討ちをかけた。

次男も小学生になればきっと、決められたことを覚えることに違和感がないと思う。

けれども、言われたことをやるには今はまた早すぎた。

結局、次男がレッスンを楽しめるピアノ教室に通うことにしたのだった。

 

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