やっぱり少年野球はやってほしくない
今まで野球について何度か取り上げてきた。
私は小さい頃プロ野球を観るのが好きだった。
東京ドームになる前の後楽園球場でプロ野球を観戦したこともある。
神宮球場での夏の野球観戦は爽快だ。
神宮球場は都会のド真ん中にある野球場なのが良い。地下鉄の外苑前駅で降りて、徒歩ですぐに着くところが素敵だ。
私は小学生の頃から毎日、新聞のスポーツ欄にあるプロ野球のセ・パの順位や打率トップ10・防御率トップ10をいつもチェックしていたから、1980年代のプロ野球については相当詳しい。
当時はアクが強い選手がまだ居た時代だった。
少年野球「負担が重すぎる」
野球が大好きだった私だが、自分が子の親になって驚いたのが「少年野球を取り巻く環境」だ。
こどもが野球をやっている(やっていた)何人かの友人を見ていて、今の少年野球は親がどっぷりと浸からないとできないことがよくわかった。
こどもが少年野球を始めると、土日は野球に捧げることになる。週末は旅行に行けないし習い事もできない。夏休みに合宿があったりするから夏休みの旅行も制限される。
少年野球の保護者会はさながら「ミニPTA」でお茶当番を任される。合宿があれば合宿に同行してお手伝い、野球以外の子ども会・バーベキュー大会・焼肉大会などの催し物の手伝いもある。お手伝いをしない親は肩身が狭い。
少年野球をやると試合がたくさんあって、会場が遠い場合は子どもたちを試合会場まで送る車出し当番がある。少年野球のトーナメントというのは沢山あるが、どういう基準でトーナメントを選んでいるのかよく分からない。
そして、野球用品はほかのスポーツより図抜けて高額で費用がかかる。
つまり、今の少年野球は親の手とお金をかけないと成立しない。
わたしが小学生だった40年以上前のほうが野球少年はたくさん居たけれど、少年野球に親の手伝いは必要なかった。
旧態依然な指導
近所のグラウンドを通ると、中学生のシニアとおぼしきチームで監督が怒鳴り散らしている場面に遭遇する。
そんな監督とコーチのそばに、数人の保護者が待機していてお茶を渡すのを待っている。
保護者はあんな高圧的な監督をそのままにして、大人しくお茶出しをしなければならないのだろうか。
少年野球が40年前の状態に戻って、もっとフランクに・もっと緩く・もっとのびのびと野球ができるならば、次男がやりたいなら少年野球をやればいい。
でも、今の少年野球がガラリと変わるにはあと20年くらいかかるだろうから、しばらくは今のままだろう。
そうなると、やっぱり、次男には少年野球をやってほしくない。
大谷翔平を輩出するために
たとえ少年野球を経験していても、プロ野球選手になれるのは本当に一握りの子どもだけである。
ひとりの有名プロ野球選手を輩出するためには、非常に多くの保護者の支えが必要なのだ。
大谷翔平が日本全国の小学校にグローブを寄贈したことが話題になった。
大谷翔平によるグローブの寄贈は「いままで支えてくださった皆さんに恩返しするため」という趣旨だと思うが、まさに、大谷翔平の成功の陰には多くの人の支えがあったと思う。
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